未上場企業の赤字は約3割、最も高いのは静岡県
東京商工リサーチは、全国の未上場企業のうち最新決算で赤字だった割合は29.32%と、前期の31.64%より2.32ポイント改善したと発表。都道府県別にみると、最も赤字企業の割合が高いのは静岡県で、最も低いのは和歌山県と沖縄県だった。
東京商工リサーチは4月9日、全国の未上場企業※のうち最新決算で赤字だった割合は29.32%と、前期の31.64%より2.32ポイント改善したと発表した。
都道府県別に見ると、「静岡」(41.5%)が最も高く、「広島」(39.0%)、「石川」(36.4%)、「徳島」(36.2%)、「宮城」(35.3%)と続いた。一方、最も低かったのは「和歌山」「沖縄」の18.9%だった。
県内に大手自動車メーカーとその下請けを多く抱える静岡と広島が上位に入っているが、東京商工リサーチでは「震災直後は、サプライチェーン寸断により部材調達がスムーズにできず操業に支障が出た。その後は持ち直したものの、海外経済の減速や円高の影響などが影響したものとみられる」とコメントしている。
経常利益率が高いのは徳島県
経常利益率(売上高に占める経常利益の割合)の全国平均は3.01%で、こちらも前期の2.44%から0.57ポイント改善した。
都道府県別にみると、「徳島」が6.2%と最も高く、「山口」(6.1%)、「埼玉」(4.4%)、「長崎」(4.2%)、「東京」(3.5%)と続いた。一方、最も低かったのは「青森」で1.54%だった。
「未上場企業の財務データでは、リーマン・ショック後の財務比率は全国的に持ち直し傾向がみられた。しかし、中小企業は中小企業金融円滑化法、セーフティネット保証などの金融支援策で資金繰りが下支えされただけで、根本的な業績低迷から抜け出せない企業も多いとみられる」(東京商工リサーチ)
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