子どもの学力向上に役立つ朝食は?:朝の脳にはブドウ糖が大事
脳がエネルギー源にできるのはブドウ糖だけ。学力向上を目指す場合、朝食には、ブドウ糖を効率的に摂取できる麦芽エキスが多く含まれている食品が効果的だという。
よくカラダを動かし、よく食べ、よく眠る。成長期の子どもには規則正しい生活がとても大切だ。文部科学省が行った「平成20年度全国学力・学習状況調査」では、朝食をしっかりとっている子どもほど学業成績が良い傾向にあり、朝食を必ずとる子どもはほとんどとらない子どもよりも、どの科目でも約2割も成績がよいという結果が出た(参照リンク)。卒業・進学などで新生活を迎えるこの時期、成長期の子どもを持つ親は、子どもの食生活をどう管理すべきか、気になるのではないだろうか。
幼稚園児、保育園児、小学生の子どもを持つ母親313人を対象にタイムカレントが行った調査によると、子どもが毎日必ず朝食をとっていると回答した人は93.9%。また、子どもの学力向上を目的に栄養を考慮していると答えた母親は34.5%いた。
子どもの朝食摂取と学力の関係性について、知っていると答えた人は37.1%。あまりよく知らない、知らないと答えた人は合わせて62.9%いた。
「学力向上に良い朝食メニュー」をフリーアンサーでたずねると、1位から順に「牛乳」(38.3%)、「納豆」(33.9%)、「ごはん」(30.4%)となった。
朝食と学力の関係について、女子栄養大学副学長 栄養科学研究所長の香川靖雄教授は「朝から集中して学習できる子を育てるためには、しっかりと朝食を食べ、脳にエネルギー源であるブドウ糖を送ることが重要。脳はブドウ糖しかエネルギー源にできないが、肝臓がグリコーゲンとして蓄えているブドウ糖は半日で消費されるため、朝の脳にはブドウ糖が不足した状態である。朝、脳のブドウ糖不足を補うには、ブドウ糖を効率的に摂取できる麦芽エキスがよい」とコメントしている。
香川教授によれば、麦芽エキスは、精製された砂糖よりもブドウ糖の供給源として効率が良いという。また、麦芽エキスが主成分で手軽に摂取できる商品としては、「ミロ」(ネスレ)、「豆乳飲料 麦芽コーヒー」(紀文)、「豆乳飲料 麦芽コーヒー カロリー50%オフ」などを挙げている。
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