「ジブリ男子」ってどんな人?――データから見るペルソナ図鑑:消費者理解コトハジメ(3/3 ページ)
スタジオ・ジブリの映画「風立ちぬ」はもう観ましたか? 最近では、宮崎駿監督がこの作品を最後に長編アニメの制作からは引退するというニュースがありましたが……。そこで今回は、スタジオ・ジブリ作品ファンの男性について見てみることにしました。
「ジブリ男子」は、いい意味での草食系?
消費傾向を見てみると「買い物をするのは楽しいこと」だと思っており、「次から次へと欲しいものが出てきて困る」と考えています。このあたりの価値観は「ショッピング」が好きという結果と符合します。思われたいセルフイメージは「穏やかな」「懐が深い・包容力のある」が高く、他に「飾らない」「優しい」などの言葉の対比倍率が高くなっています。
好きなブランドは「リーボック」などのスポーツファッション系や「リーバイス」「Lee」などのジーンズカジュアル系です。また、ファッションや雑貨、文具などの広範囲にわたり「無印良品」が出てきています。それと、出現率そのものは高くなく、なぜかは分かりませんが、お茶系飲料の「ジャワティー」の対比倍率が突出して高かったのが目を引きます。
ファッションの嗜好については、ペルソナイラストを掲載しますのでご確認下さい。
「ジブリ男子」はアニメを中心とした「エンタメ系」が大好きで、お菓子や飲料、デジタル家電への関心の高さから、昔よく言われていた「カウチポテト族」※に近い人たちなのかも知れません。しかし、いわゆる「引きこもり」と違うのは「ショッピング」が好きで「ショッピングモール」や「雑貨・インテリアショップ」によく出かけている点です。
対人的には「優しく」「穏やか」で、「懐が深く・包容力がある」「飾らない」などのセルフイメージから、争いや競争を嫌い、他人に対し良い印象を与える人たちと言えるでしょう。行動や興味関心が女性的である点から見て、外見的な男らしさは無いかも知れませんが、芯が強い男らしさを求めているのかも知れません。そんな所から「いい意味で草食系」な人たちと言えそうです。(コプロシステム 商品計画研究所 大久保惠司)
※この記事は、誠ブログの「ジブリ男子」ってどんな人? データから見るペルソナ図鑑(28)より転載、編集しています。
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