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「オープンデータ」を推進、東京メトロの狙いは?地下鉄全線の列車位置を公開(4/4 ページ)

東京メトロが全線の列車位置や遅延時間といった情報を公開し、そのオープンデータを利用したアプリ開発コンテストを開催する。民間主導で行うのは珍しいケースとのことだが、東京メトロの狙いはどこにあるのか。

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日本でオープンデータが普及するには「イノベーティブな企業が必要」

photo YRPユビキタス・ネットワーキング研究所 所長 坂村健氏。コンテストの審査委員を務める

 日本でオープンデータ化への取り組みが遅れているのはなぜか。坂村氏はその理由について「オープンデータというのは単にデータを公開するだけでなく、コンピューターで利用できるようにしなければいけない。日本の場合、省庁をはじめ、データを公開していても“紙”や“PDF”というところが多かったが、それでは再利用が難しく、大した意味がない」と話す。

 また、鉄道運行情報のオープン化については日本特有の事情があるようだ。「世界でもこれだけ多くの私鉄がある国は珍しい。欧州では国や自治体が運営している鉄道が多いので、トップダウンですぐに事業を進められたが、日本は違う。日本でオープンデータが広まっていくには、東京メトロのようなイノベーティブな企業が出てくること重要だ」(坂村氏)

 企業がオープンデータ化を進めようとすれば、費用対効果といった“壁”も出てくる。単に先進的だからといって簡単に始められない面はあるだろう。それだけに今回の東京メトロの施策には注目が集まる。「ウチが成功すれば、他社さんも続いてくれるのでは」と村尾氏は期待を寄せた。

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