写真で解説する「ARROWS Z ISW13F」:プライバシーモードも搭載(2/2 ページ)
「ARROWS Z ISW13F」は、クアッドコアプロセッサを搭載した富士通製のau向けハイエンドスマートフォン。処理能力の高さもさることながら、さまざまなセンサーを駆使したユーザー支援機能の数々も特徴的だ。
センサーを活用する機能が大幅に拡充、UIも進化
ISW11FからISW13Fへの進化でもう1つ忘れてはならないのが、スマート指紋センサーの搭載だ。富士通ケータイといえば指紋センサーを使ったセキュリティ機能の高さが特徴だったが(ドコモの場合だが)、スマートフォンでも指紋認証の利用を進めるようだ。ISW13Fの指紋センサーは押しボタンにもなっており、電源キーやホームキーの変わりにスリープ状態からの復帰や移行ができる。
スマート指紋センサーの位置はボディ背面の上部中央にあり、ここは左右どちらの手でもっていても、人さし指が自然に届く場所。もちろん指紋認証を使ったロック画面の解除も設定でき、スリープ状態からロック画面を表示→ロックを解除→操作後に画面を消灯させてスリープさせるという操作が、人さし指のみで行える。
指紋認証を使って特定のアプリを起動させない「アプリロック(milock)」や、アプリの存在自体を隠す「アプリケーションシークレット」、Webサービスなどのパスワードを管理する「パスワードマネジャー」なども備える。そして、指定した電話番号やメールアドレスに関するアドレス帳や受信メール一覧、発着信履歴、静止画・動画、ブックマークまでを非表示にできる「プライバシーモード」も搭載した。対象から通話を着信したりメールを受信すると、電池アイコンのデザインが切り替わり、ユーザーにさりげなく通知することもできる。
そのほか、富士通端末として初めて温湿度センサーを搭載。気温に加えて湿度も確認できるため、湿度が高い夏場の熱中症や、冬場の乾燥によるインフルエンザの予防に役立てられるという。もう1つ新搭載されたのが、端末周囲の環境光を感知するRGBセンサー。これは、環境光に応じてディスプレイの色味を変え、より見やすくする「インテリカラー」のためのもの。センサーを使った新機能はほかにもあり、端末の揺れを認識して移動中であればディスプレイ上の文字を大きく表示する「あわせるズーム」や、手に持っている間はディスプレイを消灯させない「持ってる間ON」など、まさに“目に見えて”自動化された部分が多い。
OSがAndroid 4.0になったことで、メニュー画面やタスク一覧などはAndroid 2.3系から様変わりした。また、富士通独自のUIであるNX!comfort UIにより、さまざまなカスタマイズがほどこされている。ユーザーインタフェース(UI)で目を引くのが、どんな画面でも表示させられるスライドインランチャーの存在。ディスプレイの端でスワイプすると登場するダイヤル式のアプリランチャーが。登録できるアプリや、画面のどの位置から呼び出すかをユーザーの好みで設定できる。
また文字の手書き入力も進化した。文字入力画面で手書きできるのはもちろん、新たにホーム画面やアプリ一覧画面でダイレクトに文字を手書きし、アプリやWebの検索を素早く行えるようになった。
新プラットフォームの採用とクアッドコアの搭載でハイスペック度が増した新しい“ARROWS Z”。処理能力を単に高めるただけでなく、富士通が「新ヒューマンセントリックエンジン」と銘打つ独自のセンサー技術を生かすことで、ほかのスマートフォンと一線を画すモデルとなった。
プラットフォームがAndroid 4.0になったことでそもそものUIに柔軟性が増しているが、メーカーがUIに追加した使いやすさのための工夫も光っている。初のクアッドコアスマホを心待ちにしていたハイエンドモデル好きはもちろん、指紋センサーやプライバシーモードがあるフィーチャーフォンからの乗り換え組にとっても、魅力的な1台だろう。
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