レビュー

光学3倍ズームの威力は?――「ZenFone Zoom」のカメラをじっくりと試す荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)

これまでも光学ズームを搭載したスマートフォンはあったけど、「ZenFone Zoom」は純粋な光学ズーム付きスマホである。見た目の「おれは光学ズーム付だぜ」的な主張がなく、思っていたよりずっと薄い。早速いろいろ撮影してみた。

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昼と夜とHDRと超解像と……いろいろ試してみた

 カメラを向けると時々「タッチしてHDRモードを有効にする」とお勧めされることがある。この構図で撮るならHDRにするといいですよというわけで、「HDR」をタップするとHDRモードになる。


HDRがいいときはこうしてお勧めしてくれる。撮影モードからHDRを選んでもOK

通常の撮影モードだとこう

HDRで撮影

 確かに、HDRだとシャドー部がつぶれることなくきれいに撮れた。全体に彩度が高めなので、HDRにするとこってり感が強く出ちゃうから、人物撮影には向かないけど、お勧めしてくれるのはよし。


これもHDRで撮影

 暗いときは「タッチしてローライトモードを有効にする」とお勧めされる。

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暗い場所ではこのように。メニューからローライとを選んでもOK

通常のオートで撮影

ローライトモードで撮影

 ローライトモード時は画像サイズが3Mに落ちる。確かにノイズは減ってきれいだけど、普通の夜景くらいならローライトモードにしなくても大丈夫かも。

 ZenFone Zoomにはユニークな機能がいろいろあるけれども、全部やっていたらキリがないのであと1つ。超解像度モード。なんとデジタル的な処理をして、1300万画素の絵から5100万画素の絵を作り出すという。


通常のオートで撮影

超解像度モードで撮影。サムネイルだと差は分からないけど、8320×6240ピクセルにでかくなっている

 まあ無理にそこまでやらなくてもいいかな、とは思います。

 連写機能はちょっと面白い。メニューから「連続撮影」をオンにすると、シャッターボタン長押し連写ができるようになる。


オンにすると長押し連写。ターボにすると画像サイズが2M相当に落ちるけど、連写速度が速くなる

 連写したらまずこの画面になる。

 撮った写真がずらっと並び、そこから保存するものを選べるのだ。ユニークなのは「星」印。連写した中からカメラが自動的に「よく撮れてる」と思われるもの「トップ5」を選んでくれるのだ。

 だから、まずはそこを見ていいタイミングのものを保存するといい。連写しても気に入った数枚だけを保存できるので、がしがし連写しちゃってよし。

 静止画の話ばかりしてきたけど、動画はイマドキの4KではなくフルHDで、動画のクオリティはそんなに高くない。動画時の光学ズームは素晴らしいけど、動画クオリティをメインで考えるならXperia Z5かiPhone 6s Plusがいいかな。

フルHDで動画を撮りながらズーミングしてみた

 以上。まとめると、

 「3倍とはいえ光学ズームは超強力」「自分撮り系美肌系機能が超充実」「画質はややシャープネスと彩度が高くてくっきり系」「手ブレ補正は効く」。

 けれども「時々AFが遅く、ピントを外すことがある」「シャッタータイムラグがちょっと気になる」かなという感じ。

 カメラとしては一般論として、単焦点レンズ機の方が画質はちょっとよくてレンズも明るく、ズーム機は画質はちょっと落ちてレンズも暗いけど利便性が高い、のだけれどもスマホもそうなっていくのかもしれない。ズームよりサクサク撮れる方を重視するならXperia Z5やiPhone 6s Plusがいいし、今までスマホを使っていて「ああズームしたい!」と思うことが多かったならZenFone Zoomである。

 ともあれ、このZenFone Zoomは要注目!


おまけに、ASUSのマスコット「禅太郎」を望遠でどうぞ
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