NECモバイル解散、携帯事業はNECが引き継ぐ形に
携帯事業を展開しているNECモバイルコミュニケーションズの解散が決定。携帯事業をNECに譲渡することは既に決定しており、フィーチャーフォンの開発・サポートを引き継ぐ形となる。
NECは2月29日、子会社「NECモバイルコミュニケーションズ(以下、NECモバイル)」を解散することを発表した。
携帯電話事業は「独立会社として運営するには非効率な事業規模となった」ため、2016年3月1日付けで、NECモバイルが同事業をNECに譲渡することが決定していた。今回、精算手続きにめどが付いたことから、NECモバイルが解散することと、同社に対する約1012億円の債権を放棄することが決まった。解散は2016年3月24日を予定している。
NECは2009年、カシオ計算機、日立製作所との3社合弁会社である「NECカシオモバイルコミュニケーションズ」を設立し、フィーチャーフォンに加えて、「MEDIAS」や「G'zOne」シリーズのスマートフォンも開発してきた。しかしスマホ市場への参入遅れが響いてシェアを伸ばすことができず、2013年にスマートフォンの新規開発を中止。同年、カシオ計算機と日立製作所の全株式をNECが買い取ったことでNECの完全子会社となり、2014年には社名を「NECモバイルコミュニケーションズ」とした。
現在はフィーチャーフォンの開発・保守を行っており、2014年11月にNTTドコモから発売された「N-01G」以来、新製品は発売されていない。なお、携帯電話事業をNECに譲渡することが決まったときから、同事業についての方針は変わっておらず、「現行製品の販売や、既存機種のサポートは継続していく」(NEC)とのこと。NECモバイルは消滅することになるが、NECの携帯事業が終了するわけではない。ただし「Androidを搭載した“ガラホ”など、多額の投資をかけたものは、方向性としては違う」とのことで、今後もフィーチャーフォンの事業を粛々と続けていくことになる。
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