3万円台で要注目のSIMフリースマホを徹底比較――基本スペック&持ちやすさ編:最新スマートフォン徹底比較(2/3 ページ)
3万円台で購入できるSIMロックフリースマートフォン7製品を徹底比較。基本的な機能やスペックはもちろんのこと、スペック表だけでは分からない特徴や持ちやすさなども細かくチェックした。
基本スペックと画面をチェック
7機種の画面サイズは、4機種が5.5型以上とiPhone 6s Plus並みの大きさだ。KIWAMIに至っては6型でWQHDと、この価格帯としては他にないサイズと高解像度を実現している。これら大画面のモデルは電子書籍や動画の視聴に向いているが、操作は両手持ちが基本となる。
ディスプレイはいずれもIPS液晶か有機ELで、視野角は広く見づらいと感じることはない。画質については、発色の良さやコントラストの高さではフルHDの有機ELを採用したAXON miniが一番良好だった。YouTubeなどの動画をよく見る人にオススメだ。解像度の面ではKIWAMIがWQHDと高繊細で、高画素な写真を美しく表示できる。このほか、フルHDのHUAWEI GR5とIDOL 3、HD解像度のarrows M02とAQUOS SH-M02も十分な色鮮やかさを実現していた。
価格は、arrows M02がIIJmioやDMM mobileで購入すると2万9800円で3万円台を切るが、mineoでは3万2400円、NifMoでは3万3334円など、MVNOによっては3万円台になる場合がある。
機能面の特徴で見てみると、指紋認証対応モデルが3機種あり、6型、5.5型、5.2型とそれぞれサイズが異なる。防水とおサイフに対応したモデルは、5型の国内メーカー製の2機種となる。
指紋認証対応モデルは、いずれもスリープ中に本体の背面のセンサーに指を当てるだけで、セキュリティロックを解除してホーム画面を表示できる。セキュリティは気になるが、従来のロック操作は面倒だと感じているビジネスユーザーにオススメだ。なお、3機種とも認証速度は高速だが、KIWAMIのみセンサーが奥まった位置にあってやや指を当てづらかった。
国内メーカー製のarrows M02とAQUOS SH-M02は、おサイフケータイや防水に対応。通話アプリやアドレス帳、設定画面の分かりやすさも含めて、ドコモやauなどのキャリア向け端末とほぼ同じ感覚で利用できる。
機種名 | OS | 画面サイズ | 画面解像度 | 指紋認証 | 防水・おサイフ | 価格(税別) |
---|---|---|---|---|---|---|
KIWAMI | Android 5.1 | 6型(IPS液晶) | WQHD(1440×2560ピクセル) | ○ | - | 3万9800円 |
ZenFone Selfie | Android 5.0 | 5.5型(IPS液晶) | フルHD(1080×1920ピクセル) | - | - | 3万2800円 |
HUAWEI GR5 | Android 5.1 | 5.5型(IPS液晶) | フルHD(1080×1920ピクセル) | ○ | - | 3万4800円 |
IDOL 3 | Android 5.0 | 5.5型(IPS液晶) | フルHD(1080×1920ピクセル) | - | - | 3万9800円 |
AXON mini | Android 5.1 | 5.2型(有機EL) | フルHD(1080×1920ピクセル) | ○ | - | 3万9800円 |
arrows M02 | Android 5.1 | 5型(有機EL) | HD(720×1280ピクセル) | - | ○ | 2万9800円 |
AQUOS SH-M02 | Android 5.0 | 5型(IPS液晶) | HD(720×1280ピクセル) | - | ○ | 3万8800円 |
※価格は2016年3月1日時点。KIWAMI、ZenFone Selfie、HUAWEI GR5、IDOL 3、AXON miniは、公式オンラインショップ調べ。arrows M02はIIJmio、DMM mobile調べ。AQUOS SH-M02はNTTコムストア調べ。 |
機種名 | 幅(ミリ) | 高さ(ミリ) | 奥行き(ミリ) | 重量 |
---|---|---|---|---|
KIWAMI | 約82.9 | 約159.5 | 約8.9 | 約182グラム |
ZenFone Selfie | 約77.2 | 約156.5 | 約3.9~10.8 | 約170グラム |
Huawei GR5 | 約76.3 | 約151.3 | 約8.15 | 約158グラム |
IDOL 3 | 約74.14 | 約152.7 | 約7.4 | 約141グラム |
AXON mini | 約70 | 約143.5 | 約7.9 | 約132グラム |
arrows M02 | 約68.9 | 約141 | 約8.9 | 約149グラム |
AQUOS SH-M02 | 約71 | 約134 | 約9.9 | 約145グラム |
プロセッサは、MediaTek製のMT6795(2.0GHz/8コア)を搭載したKIWAMIが、スペックは最も高い。それ以外の海外モデルは、いずれもミッドレンジのSnapdragon 600番台のMSM8939を搭載。なお、同じプロセッサだがHuawei GR5は1.5GHz/4コア+1.2GHz/4コア、AXON miniは1.5GHz/8コアと、IDOL 3とZenFone Selfieの1.5GHz/4コア+1.0GHz/4コアと比べて省電力コアの性能がやや高くなっている。AXON miniはメモリも3GBと大容量だ。
国内メーカー製のarrows M02とAQUOS SH-M02はローエンドのSnapdragon 400シリーズを搭載。1.2GHz/4コアと最大性能が低く、通常の操作では特にアプリのインストールや更新時間で性能差を感じられた。
いずれのプロセッサもブラウザーやSNS、動画視聴など一般的な利用にはなんら問題ない。だが、最新のハイエンド端末と比べると性能は低い。特にKIWAMIを除くモデルはGPU性能が低く、3DCGを多用するゲームにはあまり向いていない。詳細は次回の後半記事のベンチマークを見てほしい。
機種名 | プロセッサ | メインメモリ | 内蔵ストレージ | 外部メモリ | バッテリー容量 |
---|---|---|---|---|---|
KIWAMI | MediaTek MT6795(2.0GHz/8コア) | 3GB | 32GB | microSDXC(最大128GB) | 3400mAh |
ZenFone Selfie | Qualcomm Snapdragon 615 MSM8939(1.5GHz/4コア+1.0GHz/4コア) | 2GB | 16GB | microSDXC(最大128GB) | 3000mAh |
HUAWEI GR5 | Qualcomm Snapdragon 616 MSM8939(1.5GHz/4コア+1.2GHz/4コア) | 2GB | 16GB | microSDXC(最大128GB) | 3000mAh |
IDOL 3 | Qualcomm Snapdragon 615 MSM8939(1.5GHz/4コア+1.0GHz/4コア) | 2GB | 16GB | microSDXC(最大128GB) | 2910mAh |
AXON mini | Qualcomm Snapdragon 615 MSM8939(1.5GHz/8コア) | 3GB | 32GB | microSDXC(最大128GB) | 2800mAh |
arrows M02 | Qualcomm Snapdragon 410 MSM8916(1.2GHz/4コア) | 2GB | 16GB | microSDHC(最大32GB) | 2330mAh |
AQUOS SH-M02 | Qualcomm Snapdragon 400 MSM8926(1.2GHz/4コア) | 2GB | 16GB | microSDHC(最大32GB) | 2450mAh |
カメラの有効画素数は、約2100万画素のKIWAMIが最も高い。暗所撮影での性能もざっと比べてみたところ、約1300万画素のカメラ搭載モデルはいずれもかなり暗い室内でも撮影できた。なかでも、レーザーオートフォーカス搭載のZenFone Selfieは薄暗い場所でもオートフォーカスが高速だった。
インカメラについては、KIWAMI、ZenFone Selfie、HUAWEI GR5、IDOL 3の4モデルが、複数人での自分撮りにも便利な広角レンズを採用。画素数や機能面では、約1300万画素カメラにレーザーオートフォーカス、デュアルLEDフラッシュを搭載したZenFone Selfieが充実している。
本体重量と薄さについては、IDOL 3とAXON miniがいずれも厚さ8ミリ以下で軽さも突出している。特にAXON miniは金属パネルの採用により、本体の質感が良好で剛性感もあった。
機種名 | アウトカメラ | インカメラ |
---|---|---|
KIWAMI | 有効約2100万画素CMOS | 有効約800万画素CMOS |
ZenFone Selfie | 有効約1300万画素CMOS | 有効約1300万画素CMOS |
HUAWEI GR5 | 有効約1300万画素CMOS | 有効約500万画素CMOS |
IDOL 3 | 有効約1300万画素CMOS | 有効約800万画素CMOS |
AXON mini | 有効約1300万画素CMOS | 有効約800万画素CMOS |
arrows M02 | 有効約810万画素CMOS | 有効約240万画素CMOS |
AQUOS SH-M02 | 有効約1310万画素CMOS | 有効約210万画素CMOS |
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5型HD(720×1280ピクセル)液晶と1310万画素カメラを搭載。VoLTEにも対応した。
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