ハイレゾ対応は当たり前!? ドコモのスマホ新製品に見る“次の一手”:端末別ハイレゾ対応度もチェック(2/2 ページ)
NTTドコモが発表した2016-2017年冬春商戦向けのスマホ新機種。ラインアップ中、5機種がハイレゾ再生に対応し、うち3機種はPCM変換ながらもDSD再生も可能だ。そしてメーカー各社は次の一手”を打ち出している。
オンキヨーが手がけたアナログ出力
一方、富士通コネクテッドテクノロジーズは、国内の老舗オーディオブランドと手を組んだ。新しい「arrows NX F-01J」は、オーディオ回路における出力部分にオンキヨーのノウハウを取り込み、同時にオンキヨーが定める厳格な音質基準に沿ったオーディオ出力性能を確保した。「デジタルノイズや歪(ひずみ)の少ない、オーディオプレーヤークラスの高品位な出力性能を実現した」。あわせて音質チューニングでもオンキヨーのサウンドマイスターが協力している。
「DSEE HX」で「dヒッツ」も良い音に
ソニーモバイルコミュニケーションズは、「Xperia XZ SO-01J」に採用された「DSEE HX」に着目。「dヒッツ」などの音源を“ハイレゾ相当”で聴けるとアピールしている。
DSEE(Digital Sound Enhancement Engine)はソニーが開発したアップスケーリング&ビット拡張技術だ。CDやAACといった音源の制作時に失われた情報を補うというもので、同様のアップスケール技術はオーディオメーカー各社が開発している。ただし、DSEE HXは事前にさまざまなジャンルの音源を解析し、差分を“予測モデル”としてデータベース化しているところが特徴。つまり、似た楽曲を再生する際、より元の演奏に近い音になることが期待できる。ただし、スマホ版「DSEE HX」のアップスケーリングは最大96kHz/24bitとウォークマンなどの192kHz/24bitよりも控えめだ。
今回は音質に注力した3機種を紹介したが、いずれも発表会場で「ハイレゾ対応」を全面に打ち出すことはなく、どちらかといえばスマホで扱える音全般のクオリティーアップをアピールしていたのが印象的だった。先進的なハイレゾ再生より、幅広いユーザーが恩恵を受けられる“良い音”の訴求にシフトしているようだ。
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