「通話定額」「特別扱い?」「auとの関係」――UQ発表会 質疑応答・囲み取材まとめ(3/3 ページ)
10月24日、UQコミュニケーションズが「2016秋冬UQ発表会」を開催した。そこで行われた質疑応答・囲み取材の様子を見てみよう。
―― その会合では、MVNOも(端末購入補助に関する)規制対象にしようという話もあったが、どう考えるか。
野坂社長 現行のルール上は、(販売価格が)2~3万円のものは規制の対象外であると理解している。だからこそ、ドコモも一括648円の端末を用意している。
そのルールが、何らかの理由で(MVNOにも)適用されるというのであれば、それは社会のルールだから我々は守ろうと思う。ただ、今のいろいろなものを育成する(というMVNOをとりまく状況の)中で、最初から全部規制していいのか、と個人的には思っている。
いずれにしても、ルールをハッキリとしてもらうことが重要だ。「やった」「やってない」でもめていてもしょうがない。
―― CMやタッチポイントの増加で、コストもかなりかさむと思う。どの辺でペイするのか。
野坂社長 外には言えないが、確かに(それなりの)先行投資もある。ただし、事業としてやっているものなので、WiMAXと合わせて、常識的な範囲でペイするように持っていく。ただし、1~2年(でペイするの)は厳しいかな、と思う。
―― 接続料の値下げの話に戻るが、「サービスへの還元」というのは利用料金を値下げする方向なのか、それとも、もっと別のサービスにという方向なのか。
野坂社長 「おしゃべりプラン」など、当面必要なものを出した今日が、その第一歩と見ていただければと思う。今は(UQ mobileを)知ってもらうとか、使ってもらうことがの方が重要だ。
―― 大手キャリアが20GBプランを出してきて、ルーターへの需要が下がると思う。それに対するてこ入れは考えているか。
野坂社長 当然影響がないわけではないが、今は動向を注視している。
今まで20GB、30GBと使おうとすると大手キャリアでは数万円かかるからルーターと2台持ちをしている人も多かった。それが20GBで6000円、30GBで8000円ともなれば、そちらに行く人も当然いるだろうし、2台持ちよりも1台で同じ容量だけスマホが使えた方が良いに決まっている。
そういう意味で、どのような影響がでるのか心配しながら、UQにあるWiMAXという財産を使ってどう対応していくのか検討している。以前ならルーターしかなかったものが、現在はスマホもある。いろいろなものの合わせ技でやっていければ、と思っている。
―― UQ mobileで「ギガ放題」的なプランは難しいのか。
野坂社長 MVNOという立場を考えると、ちょっとつらい。
先ほど言った(UQ mobileスマホとUQ WiMAXルーターの)2台持ちの世界というのも、アリかなと思っている。バッテリーの持ちを考えると、スマホ1台でガンガン使うのはちょっとつらいかなと。個人的に(WiMAX)ルーターへの思い入れが強いこともあるが、2台持ちでもっと面白くなる良いと思う。
―― 先ほど「auのサブブランドではない」という話をしていたかと思うが、「UQスポット」を見ていると、サブブランドっぽくなっている点は否めない。今後、(看板から)auを外していくことは考えられるのか。
野坂社長 立場上難しいところもあるが、通りにドコモショップ、auショップ、ソフトバンクショップがあって、そこに「UQ mobile/au」(注:UQスポットの看板)が来るというのはちょっと変な気もする。個人的な感覚としては、早晩UQ単独の看板も必要になるかな、とは思っている。
その辺は、代理店との契約もあるので、現実的な選択をしていきたい。
―― 店舗の全国展開のスケジュールは。
野坂社長 急ぎたいが、立地条件やコスト面で意外と難しい。良いところは大抵抑えられてしまっている。逆に、ゲリラ的な(出店の)発想や、「ここは必ず看板で必要だ」という場所など、ショップにもいろいろな役割があることが分かってきた。
年度内に30~40店、年度が替わったら1つケタを上げていきたい、とは思っている。
―― MVNOショップだらけになってきた感もある。
野坂社長 なってきた。それもあって、差別化が必要だと考えている。我々は大手キャリアではないが、そのような自負は持っている。UQ WiMAXとUQ mobileがあり、だからこそ「UQモバイル、だぞっ」「UQ、だぞっ」ということをアピールしている。
―― UQ mobileは、他のMVNOと同じ条件でauと接続しているのか
野坂社長 そのはずだ。他社のことは分からないが、総務省のガイドラインもあるので、そんなに変なことはできない。
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