インタビュー

トリニティ星川社長が語る「NuAns NEO [Reloaded]」 Android採用の理由、おサイフケータイ搭載の苦労SIMロックフリースマホメーカーに聞く(4/4 ページ)

Windows 10 Mobileを搭載した「NuAns NEO」の後継機「NuAns NEO [Reloaded]」が登場。デザインは初代と同じだが、OSをAndroidに変更し、防水やおサイフケータイにも対応。生まれ変わった新モデルの狙いを、トリニティの星川社長に聞いた。

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初号機の倍ほど予約が集まっている

―― au VoLTEに対応する予定ですが、IOT(相互接続性試験)はどうされるのでしょうか。発表会のときは「検討中」というお話でしたが、その後変化はありましたか。

星川氏 そうですね。VoLTEはauのネットワークで使うために必須なので、必ずやります。IOTも通す予定です。au自体での販売はありませんが、UQ mobileやmineoのようなauのネットワークを借りる会社で安心して使っていただくには、必須ですからね。

 VoLTEに関しては、ドコモとソフトバンクでもできればやりたいと考えています。やるといっても、チップが対応しているので、そんなに難しいことではなく、ドコモはできるかもしれません。ソフトバンクはネットワーク側に受け付けてもらえない可能性がありますが……。ただし、プライオリティとしては、やはりauです。

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―― 最後に、予約状況はいかがですか。

星川氏 昨年(2016年)の初号機でも予約を受け付けていましたが、同期間で見ると、倍ぐらいになっています。値段が上がっていることを考慮すると、よいスタートかなと思います。先週行ってきた「めんたいガジェットフェス」というイベントでも、十数人に予約いただきました。あれは私が直接しゃべって熱意が伝わったこともありますが(笑)。

 家電量販店の話を聞くと、今は、皆さんMVNOの割り引きをある程度期待しているところもあり、予約だと4万9800円払わなければならないのが厳しい。2万円引きしているところなら、2万9800円になりますからね。よしあしは別にしても、SIMとの組み合わせの方が、数が出るのではないかと思っています。


技適マークは、画面上で表示させる

取材を終えて:ユーザーの裾野拡大に期待

 デザインや素材へのこだわりなどで注目を集めたNuAns NEOだが、Windows 10 Mobileとして発売されたために、手を出しづらかった人もいるはずだ。OSそのものの完成度はもちろん、アプリのラインアップを考えても、コンシューマーが手を出すのは無理があった。逆にいえば、Androidを搭載したNuAns NEO [Reloaded]は、NuAns NEOを欲しいと思いながら二の足を踏んでいたユーザーを、取り込めるポテンシャルがある。おサイフケータイにチャレンジした点も、評価したいポイントといえる。

 とはいえ、Windows 10 Mobileを搭載した初代NuAns NEOが無駄だったわけではない。あのタイミングでは、トリニティにとってWindows 10 Mobileが最良な選択肢であったことは事実で、いきなりAndroidに取り組んでいたら、差別化ができず埋もれてしまった可能性はある。一方で、Windows 10 Mobileは、グローバルで見ても勢いがなくなりつつある。日本では市場規模以上にメーカー数が増え、端末の発売ラッシュになったが、その動きもピタリと止まってしまい、状況を覆すのは一筋縄ではいかなそうだ。

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