目指すのは「家の中でも外でも、全部UQ」 好調「UQ mobile」の向かう先:MVNOに聞く(3/4 ページ)
UQコミュニケーションズの格安SIM「UQ mobile」が好調だ。当面の目標とする「90万契約」も見えてきた。そんなUQが夏商戦でテーマに掲げたのが「家族」。野坂社長に夏商戦や今後の戦略を聞いた。
「ぴったりプラン」と「おしゃべりプラン」の利用者は半々
―― 現状、料金プランが「ぴったりプラン」と「おしゃべりプラン」の2つに分かれています。やはり、比率は音声定額のおしゃべりプランが多いのでしょうか。
野坂氏 定額のおしゃべりプランは多いのですが、割と半々に近いイメージです。もちろん、ストックで見るとぴったりプランの方が多いのですが、毎月を見ていくと、若干おしゃべりプランが多いぐらいで、大きく言うと半々です。
―― 定額が多いと思っていましたが、それは意外でした。
野坂氏 やはり5分で定額が1回切られるというのがいやだという感覚があるのではないでしょうか。通話はほとんど使わないので、無料時間の方がいいという方もいると思います。
―― 音声定額の時間を10分に伸ばすようなことはしないのでしょうか。
野坂氏 それは考えていません。どうしても10分通話したいという人は、ぴったりプランを選ばれるのではないでしょうか。
―― データ容量はどれを選ばれることが多いですか。
野坂氏 今はプランM、プランLが多いですね。なるべく大きな方に寄せるように(営業には)指示をしています。商売でやっていることもありますし、容量が大きい方がやはり便利なので。
―― 現状、キャンペーン扱いでデータ容量が2倍になっていますが、これを正式なプランにすることはないのでしょうか。
野坂氏 うちの方が(Y!mobileと比べて)スタートが遅いというのはありますが、これは競争状況など、いろんな要素を見ながらですね。
WiMAX 2+ルーターが好調の理由
―― 春商戦ではWiMAX 2+のルーターも伸びたと伺いました。これはなぜでしょうか。
野坂氏 3月にすごく増えましたね。いまだにそうで、今月も調子がいいです。(制限緩和の)3日で10GBが当たった気がしますし、(auのLTEを使える)7GBも無料になりました。これはあとで、ちゃんと分析したいと思っています。
―― 固定回線代わりに、家で使う用途が多いのでしょうか。
野坂氏 ホームルーターもいいですね。L01は、しっかりしてそうというか、強そうというか(笑)。本質的な機能は、モバイル用のルーターとそんなに変わりませんが、この安定感のようなものがいいのではないでしょうか。イーサネットのポートが2つ付いているのも、大きいと思います。
―― 光などの固定回線を引かずに、ルーターで済ませているユーザーが多いということでしょうか。
野坂氏 いろいろな仮説はありますが、光コラボが登場してちょうど2年だったり、ソフトバンクさんはSoftBank Airを頑張られていたりする。そういう意味で、固定と移動体の垣根が、昔より低くなっている気はしています。3日10GBに制限を緩めたことで、かつて、固定電話をやめて携帯電話だけにしたというようなことと、同じようなことが起こりつつあるのではないでしょうか。スマホ側で20GB、30GBプランが出たので1台持ちでいいというのがあるかと思いましたが、それだけでは足りないということかもしれません。
―― UQ mobileとUQ WiMAXを1台で使えるというようなプランは考えていないのでしょうか。
野坂氏 DSDS(デュアルSIM/デュアルスタンバイ)でできるような気もしますが、今はスマホとルーターをオールUQにしてください。それだけですね。
基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO」
関連キーワード
UQ mobile | MVNO | AQUOS | HUAWEI P10 lite | J:COM MOBILE | KDDI | UQ WiMAX 2+ | 総務省 | UQコミュニケーションズ | AQUOS L2 | DIGNO V | iPhone SE | タスクフォース | 華為技術(Huawei) | MVNOに聞く | SIMロックフリー | SoftBank Air
関連記事
「Y!mobileの背中が少し見えてきた」「90万契約は射程圏内に」 野坂社長が語るUQ mobileの現在地
2016年11月からのテレビCMをはじめとした大規模なプロモーションが功を奏し、UQ mobileの認知度は大きく向上。2017年夏は新たに家族割を提供する。2017年の目標に掲げていた90万契約も見えてきた。「UQ mobile」の新モデル 「AQUOS L2」と「DIGNO V」登場【画像追加】
UQコミュニケーションズが、UQ mobile向けの新機種を発表。シャープの「AQUOS L2」と京セラの「DIGNO V」。スペックを抑えたミッドレンジモデルとなる。スマホ×ルーターでひと勝負――UQコミュニケーションズの2017年春商戦
UQコミュニケーションズが2017年春商戦に向けた取り組みを報道関係者に説明した。「UQ mobile」「UQ WiMAX」の2ブランドを持つ同社は、どのように1年で一番の商戦期を戦っていくのだろうか。UQ、WiMAX 2+の速度制限を緩和――「3日で3GB」から「3日で10GB」に
UQが、WiMAX 2+の3日間の速度制限を緩和する。データ通信量は「3日で3GB」から「3日で10GB」に、制限時間は「翌日13時頃~翌々日13時頃(24時間)」から「翌日18時頃~翌々日2時頃(8時間)」とする。端末ラインアップを大きく拡充させたUQ mobile――野坂社長が語る最新戦略
UQ mobileの端末ラインアップが、この秋から一気に拡充された。テレビCMも開始。ライバルであるY!mobileを、万全の体制で追撃する。野坂章雄社長がこの1年を振り返るとともに、UQ mobileの最新戦略を語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.