世界規模の技術はここで生まれている――Huawei本社に行ってきた(2/2 ページ)
中国の広東省・深セン市に本社を構えるHuawei。同社がプレス向けに実施した本社ツアーに参加し、最新の設備や技術を見学してきた。
給電システムを導入したデータセンター
Huaweiの中枢ともいえるデータセンターも見学してきた。データセンターはサーバ室、コールセンター、制御センター、会議室で構成されている。サーバ室では2000台以上のサーバが稼働しており、メールやWebなどの情報が処理されている。このサーバ室に導入した大規模な給電システムにより、「万が一全サーバが切断されると15秒以内に発電システムが作動し、サーバは約10分で再起動する」(説明員)という。
コールセンターには高さ3メートル、幅20メートルの大きなディスプレイと、55席が用意されている。「納品後に発生したトラブルや質問などは、まずは各地域のオフィスで回答をするが、そこで処理できない場合、本社のコールセンターで処理をする」(説明員)という流れだ。問題の深刻さや緊急性を地域ごとに色別で表示、時間ごとの問い合わせ件数をグラフ表示するといったシステムも導入している。コールセンター全体を見渡せる会議室は特製のガラスで仕切られているので、(コールセンターの)エンジニアから会議室は見えない。「大きなトラブルが発生したときはエンジニアたちが会議室に集まって検討をするが、今まで(そうした目的で)この会議室を使ったことはない」(説明員)そうだ。
ロジスティクスセンターは機械化を実現
部品を管理するロジスティクスセンターでは、機械が品質チェックを行い、ベルトコンベアで部品が運搬される。消費電力を節約するため、ベルトコンベアは常に作動しているわけではなく、部品が各ポイントに到着したらいったん待機し、次の部品が到着してから再び動き出す。品質チェックを終えた部品は無人の立体倉庫(1.1万平方メートル)に保管され、倉庫ではすべて機械が作業を行っている。エンジニアの業務は機械の管理などに限られ、同センターには30人ほどしかいない。
このほか、新入社員や外部スタッフの研修に使用するトレーニングセンターもある。海外企業からの来訪者も多く、日本からはイー・モバイルが参加したこともあるという。
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