iPhone、iPadの“W効果”、ソフトバンクが25万の純増――2010年5月契約数
春商戦が一段落した5月の契約数は、スマートフォンやフォトフレームなどの新デバイスがけん引し、その品ぞろえで明暗が分かれた。PHSは大きく純減し、契約数は400万を割り込んだ。
グループ名 | 2010年5月純増数 | 累計 |
---|---|---|
NTTドコモ | 11万3200 2in1:−6700 |
5634万9900 2in1:43万900 |
KDDI | 5万4700 | 3203万100 |
ソフトバンクモバイル | 25万1100 ダブルナンバー:−300 |
2234万3700 ダブルナンバー:3万6300 |
イー・モバイル | 5万5800 | 246万5800 |
携帯総計 | 47万4700 | 1億1318万9500 |
電気通信事業者協会(TCA)は6月7日、2010年5月末の携帯・PHS契約数を発表した。携帯電話の累計契約数は1億1318万9500。春商戦が一段落したこの時期、スマートフォンやフォトフレームなどの新たな機器が販売をけん引した。
純増数でトップとなったのは、25万1100契約を獲得したソフトバンクモバイル。iPhoneが引き続き好調であることや、28日に発売されたiPadの3Gモデルが「好調な滑り出しを見せた」(ソフトバンクモバイル広報)ことから契約数を伸ばした。
11万3200の純増で2位となったNTTドコモは、母の日向けに展開したデジタルフォトフレームのキャンペーンが好調で契約数を伸ばしたが、5月18日に発表した夏モデルの本格投入前ということもあり、前月を上回る純増には至らなかった。
3位は4月と同水準の5万5800の純増となったイー・モバイル。同社は4月、5月と大きなキャンペーンを展開することなく堅調に契約数を伸ばしているが、「注目のWi-Fi製品が登場する5月下旬から」(イー・モバイル広報)「新世代Wi-Fiキャンペーン」を実施。6月以降の契約増を見込むとしている。
KDDIは5月9日の若年層向け割引施策の終了以降、若者層を取り込む施策を打てなかったことから、純増が伸び悩んだ。この時期、他キャリアはフォトフレームやスマートフォンが好調な伸びを見せており、すでに発表済みのISシリーズやフォトフレームが、この時期に発売されていなかったことも影響した模様だ。
MNP利用状況 | 差し引き |
---|---|
NTTドコモ | −2万4900 |
KDDI | −2万4400 |
ソフトバンクモバイル | 4万9700 |
イー・モバイル | −300 |
番号ポータビリティは、ソフトバンクモバイルのみ転入超過となった。「番号ポータビリティでiPhoneに乗り換えるケースが多い」(ソフトバンクモバイル)ことが転入超過につながっているという。
PHSは400万契約割れ
ウィルコム | 2010年5月純増 | 累計 |
---|---|---|
PHS | −9万4200 | 394万3400 |
WILLCOM CORE 3G | 5000 | 10万7900 |
計 | −8万9200 | 405万1200 |
事業再建を目指すウィルコムのPHSは、9万4200の純減となり、契約数が400万を割り込むなど、依然厳しい状況が続いている。
UQ WiMAXは1万8900件増
UQコミュニケーションズ | 2010年5月純増 | 累計 |
---|---|---|
UQ WiMAX | 1万8900 | 19万2600 |
UQコミュニケーションズの5月の純増は1万8900件で、総契約数は19万2600件。7月に1周年を迎える同社のWiMAXは今後、通信モジュールを内蔵したPCのラインアップが増えるほか、複数メーカーからWi-Fiルータが登場する予定だ。
関連記事
- 「携帯・PHS契約数」記事一覧
- 春商戦明けも各社引き続き好調――2010年4月契約数
電気通信事業者協会(TCA)が5月12日、2010年4月末時点での携帯・PHS契約数を公表した。携帯電話とPHSの契約数を足した総計約数は1億1675万2400契約。 - 2G停波でソフトバンクモバイルが純減――2010年3月契約数
1年を通して最大の商戦期となる3月の携帯・PHS契約数は、2G(PDC)サービスを停波したソフトバンクモバイルが純減となったほかは、各社とも大きな純増を記録した。 - ドコモが純増1位、KDDI、ソフトバンクも好調――2010年2月契約数
電気通信事業者協会(TCA)が3月5日、2010年2月末時点での携帯・PHS契約数を発表した。総計約数は1億1568万6400件。今月は春商戦を迎え、ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの3社がそろって10万以上の純増を記録している。 - iPhone駆け込み需要でMNPに大きな動き――2010年1月契約数
電気通信事業者協会が2月5日に発表した2010年1月末時点での携帯・PHS契約数は1億1526万7400。1月はiPhone for everybodyキャンペーンの駆け込み需要でMNPが非常に多かった。 - “iPhone for everybody効果”でソフトバンクが16万5300の純増――12月契約数
電気通信事業者協会(TCA)が2009年12月の携帯電話とPHS契約数を発表。12月は冬モデルが出そろったことで、全体的に純増数が伸びた。特にソフトバンクモバイルが好調で、16万5300の純増を記録した。 - 累計契約1億1000万突破 冬商戦の効果は12月からか――11月契約数
TCAが11月の携帯・PHS契約数を発表。累計契約数が1億1000万の大台を突破した。各キャリアの純増数は10万を切っており、いち早く冬モデルを投入したKDDIが純増を伸ばしたものの、そのほかのキャリアに大きな動きはなかった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.