iPhone 4Sから着実にレベルアップ――「iPhone 5」のカメラをねっとりと試す:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(4/4 ページ)
iPhone 5が発売された。カメラの画素数はiPhone 4Sと同じ800万画素だが、iOS 6になったことでパノラマ撮影が利用可能になった。ではハードウェアに依存する処理速度や画質はどうか。iPhone 4Sとの作例も交えながらiPhone 5のカメラ性能をチェックした。
動画機能もより使いやすく
動画は良くなった。フルHD動画なのは変わらずだが、まず撮りやすい。ディスプレイが16:9になったからだ。iPhone 4Sではデフォルトで左右がカットされた状態、画面をダブルタップするとやっと16:9表示になったが、上下に黒い帯が入り、かなり小さくなってしまった。iPhone 5ではやっと16:9のフルスクリーンで動画を撮れるようになったのだ。
さらに動画撮影中には右上にカメラボタンが現れる。これをタップすると、動画を撮りながら静止画を撮れるようになった。
ただし、フルHD動画の1コマを切り出すだけなので、画像サイズはフルHD(1920×1080)である。こんな感じ。
撮った動画は再生時にトリミングして短くできるのがいい。必要な分だけを保存できるのだ。
もう1つ動画を。ちょうど丸ノ内線と中央線と総武線がいっぺんにやってきたのだ。せっかくなのでここに。
と、全体を見てきたわけだが、iPhone 4から4Sになったときほどのインパクトはないものの(パノラマ撮影はiPhone 5というよりiOS6の機能だし)、着実にレベルアップしてるのが分かる。
無理に高画素化や多機能化に進まず、パノラマや、動画中の静止画、高感度対応などうまく必要なところをパワーアップしてきた感じがいいのだ。これはよい。コンデジがiPhoneを驚異と捉えるのも分かるってものである。
関連記事
- 「荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ」バックナンバー
- それは刷新という名の飛躍――iPhone 5が、“iPhoneの創りだした世界”を塗り替える
2年ぶりの前面刷新となった「iPhone 5」は、iPhone 4からデザインが大きく変わっただけでなく、機能面でも飛躍的な進化を遂げている。iPhone 5がどれだけ新たな価値を作りだしたのか、じっくりと紹介しよう。 - 写真と動画で見る「iPhone 5」
4インチの縦長ディスプレイを採用しながら、薄型化と軽量化を果たしたAppleの新モデル「iPhone 5」。その質感はどんな感じなのか、外観の特徴や新機能の使い勝手を中心にファーストインプレッションをまとめた。 - iOS 6は19日配信:Apple、LTE対応の「iPhone 5」を発表、9月21日発売
Appleが9月12日(現地時間)、次世代のiPhone「iPhone 5」を発表した。事前のうわさどおり、4インチの縦長のディスプレイを搭載し、LTEでの高速通信をサポート。日本でも9月21日に発売予定だ。 - 荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:機能はシンプルなまま、画質はトップクラスに――「iPhone 4S」
ついに発売された「iPhone 4S」。見た目はiPhone 4と変わらないが、デュアルCPUやより高画素な800万画素CMOSカメラを搭載するなど、ハードウェア性能が強化されている。加えてiOS5により、カメラの使い勝手も向上した。その実力をさっそくチェックした。 - 荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:圧倒的によくなったカメラ性能――「iPhone 4」
iPhone 4のカメラは、絵作りが根本的に変わり、大きな画質向上を果たした。これは画素数が300万から500万に上がったことよりも大きな変化で、iPhone 4のカメラは他のケータイと比べても十分満足行くレベルに仕上がっている。 - 荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:「次元が1つ違う」――進化した「iPhone 3GS」のカメラ
「iPhone 3GS」のカメラはスペックの進化もさることながら、“起動→撮影→保存→活用”という総合的な使い勝手が素晴らしく、「多機能と高機能は違う」ということを感じさせる仕上がりだ。「iPhone 3G」との作例比較や動画作例も交え、ファーストインプレッションをお届けしよう。 - 荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:笑っちゃうほど何もないシンプルカメラ、ピントの合う範囲が独特──「iPhone 3G」
“おまけ”とか“しょぼい”とも言われるiPhone 3Gのカメラ機能だが、実際のところはどうか。いくつかのシチュエーション別に撮った作例を中心に、改めて使い勝手や特有の「クセ」、ケータイ宛てに写真を送る方法などをチェックしていく。 - 荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:“速くてシンプル”なXperia GX/SXのカメラ機能――操作性と画質を比較する
1300万画素カメラを備えた「Xperia GX SO-04D」と、800万画素カメラを備えた「Xperia SX SO-05D」。いずれもソニーの高感度な「Exmor R for mobile」を採用しているが、画質に差はあるのだろうか。これら2機種を撮り比べてみた。 - 荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:シンプルに使えて凝った撮影もできる――そつなくまとまった「GALAXY S III SC-06D」
スマホのカメラは800万画素くらいがちょうどいいのではないか――。「GALAXY S III SC-06D」を使うとそう思えてくる。シンプルなUIにHDRや連写などのトレンド機能もしっかり押さえており、サクサク使える。というわけでカメラ性能を試した。 - 荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ:とにかく速い――予想以上に楽しかった「HTC J ISW13HT」のカメラ
日本市場向けに徹底して開発されたauのスマートフォン「HTC J ISW13HT」は、高速起動が可能なほか、HTC独自のチップやF値2.0のレンズを採用するなど、カメラ機能にも注力した。その実力はどれほどか。iPhone 4Sとの比較も交えてレビューする。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.