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Amazon初のスマートフォン「Fire Phone」を購入――さっそく開封してみた「Fire Phone」レビュー(1)(2/2 ページ)

米国で発売されたAmazonのスマートフォン「Fire Phone」を、米国在住のドリキンさんが購入。開封の儀を写真たっぷりでお届けします。また、1週間使ってみたファーストインプレッションもまとめてもらいました。

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本体の外観:6つあるカメラの意味とは?

 では、いよいよ肝心のFire Phone本体について写真で見てみましょう。

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 本体デザインは、よくいえば、かなりシンプル、悪くいえば、あまり特徴がないデザインです。

 液晶側だけでなく、背面にもGorilla Glassを採用し、サイドのバンパー部分はラバー素材になっているため、ホールド感はかなり良いです。

 背面にAmazonのロゴがあしらわれていますが、1週間ほど使っていて、自分で言い出さない限り、誰からも気づいてもらえないくらいデザイン的には目立たないです(苦笑)。

 ただよく見てみると、液晶側の画面四隅にカメラが備わっているのが分ると思います。

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 これが噂のダイナミックパースペクティブを実現するためのカメラで、これらのカメラが常にユーザーの顔を認識してFire Phone独自のジェスチャー操作を実現しています。

 ただ、これらのカメラは特殊で、顔認識に最適化されているので、普通のカメラとしては使えません。Fire Phoneは別途2.1Mピクセルのインカメラを備えていて、結果的に前面だけで5個、背面のカメラと合わせると合計6つのカメラを備えています。

 さらに詳細を見てみると、Fire Phone本体上部には、電源キー、スピーカー、ヘッドフォンジャック端子が並んでいて、さらに背面に光学手ブレ補正機能を備えた13MピクセルのカメラとLEDフラッシュが備わっています。

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 下部に回ってみると、こちらにもMicro USB端子を挟んで2つのスピーカースロットがあります。

 これは単に1つのスピーカー溝がUSB端子で分断されているだけで、上下部のスピーカー溝でステレオスピーカーを実現していると思われます。

 Kindle Fire HDXシリーズと同様にドルビーに対応していて、スマホとは思えない音量と迫力のサウンドを実現しています。音の良さやステレオ感は、充電ケーブルを挿したときの効果音などでも感じられるレベルです。

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 サイド部分を見てみると、フロントを正面に見て左側面には、ボリュームキーとカメラ兼FireFlyキーが並んでいます。

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 カメラキーは単押しでカメラ起動、長押しでFireFly起動となっていて、カメラについてはロック時、スクリーンがオフになっていてもワンタッチでカメラアプリを起動できるので、かなり気軽に写真を撮影できます。Amazonが「iPhone以上」とうたっている13Mピクセルの高画質カメラを備えているので、カメラキーはかなり便利で、実際僕自身もすごく活用しています。

 カメラ性能については、後日カメラ機能に特化したレビュー記事が書ければと思っています。

 最後に手持ちのiPhone 5sとNexus 4を並べた比較写真をご紹介しようと思います。

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 Nexus 4と比較してみると、スクリーンサイズはFire PhoneとNexus 4は同じ4.7型液晶、どちらも前面背面にそれぞれガラス素材を備えて、サイドにラバー素材のバンパーを備えてるという意味では酷似しています。ただFire Phoneの方が顔認識用のカメラなどがあるせいか、少し縦長になってます。

 iPhone 5sと比較してみると、サイズ的には、並べてみると大人用と子供用みたいな差はありますが、全体の形状デザインはとてもiPhone風なことも見て取れると思います。

 こうやって改めて並べてみると、ほんとiPhoneとNexus 4をよく研究して、奇をてらわず、無難にいいとこ取りをしたデザインであることがよく分ります。

 最後に、写真では伝えられない、実際の感触についても述べたいと思います。まず、たぶんiPhoneユーザーが最初にFire Phoneを手にして最初に感じるのが「重さ」だと思います。サイズが大きいことは差し引いても、Nexus 4などと比べてもFire Phoneの手にしたときのずっしり感は最初驚きました。

 厚さに関しては、Fire PhoneとNexus 4はほぼ同じくらい、iPhone 5sはちょうどFire Phoneのバンパーのアールが付き始めるあたりの高さとほぼ同等という感じです。

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 ただ、それと同時にしっかりとしたホールド感も感じられ、トータル的には手になじむ悪くないデザインで、個人的には気に入ってます。

 実際に電源を入れてみると、今度は液晶のキレイさにも感動します。解像度は720×1280ピクセルの720p相当で、今時の1080×1920ピクセルのフルHDに比べると見劣りしますが、Fire Phoneの発色や液晶の明るさを見てしまったら、全く不満はないと思います。

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 逆にFire Phoneで撮った写真を本体液晶で見ていると、きれいすぎて、ドヤ感でSNSに写真を共有して、あとでほかのデバイスで写真を見直してみたらそれほどでもなかったみたいなことも多々ありました(涙)。

ファーストインプレション:完成度はとても高いけれど……

 Fire Phoneの開封写真はいかがだったでしょうか? 個人的にはかなり気に入ってますし、第1弾デバイスとして考えたら完成度はとても高いと思います。

 ただ、既にiPhoneやAndroid系のデバイスは成熟期に入っていて、どのデバイスも非常に完成度が高くなっているので、わざわざ買い換えてまで乗り換えるメリットがあるかといわれると、手放しでオススメできるレベルではないというのも正直な感想です。

 その1つの要因は、やはりGoogle Playを利用できないことでしょう。AmazonのApp Storeも後発ながらかなり健闘していて、メジャーなアプリは一通りそろっているので、致命的に困ることはないのですが、やっぱりアプリケーションのラインアップはGoogleのPlayに比べると圧倒的に少ないです。

 実際に、apkから直接インストールすれば完ぺきに動作するアプリケーションも多く、せっかくのAndroid互換機能が生かし切れてないところは残念です。

 また、ベゾス氏の発表でもFire Phoneの丈夫さをアピールしてたにもかかわらず、意外とデリケートというか、むき出しで使っていたら、簡単に液晶に傷がついてしまったのがとてもショックでした(写真下を参照)。

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 基本的にこの手のデバイスは、iPhoneにしても、Nexus 4にしてもケースもスクリーンプロテクターも使わずに使っていて、こんなに目立った傷が付いたことがなかったので、かなりショックを受けました。またバンパー部分もよく見ると傷がつき始めていて、焦ってケースとスクリーンプロテクターを物色している今日この頃です。

 正直、この傷の件が一番ガッカリしたところです。

 ちなみに、今回僕は$649の携帯キャリアとの年間契約の不要なノーコントラクト版Fire Phoneを購入したのですが、このモデルはAT&Tとの契約は不要でも、AT&TのSIMカードによるアクティベーションが必要で、アクティベーションが完了するまでは、ブラウザしか起動できない状況になりました。AT&TモデルはSIMロックがかかっているようなので、気をつけてください。

次回予告

 引き続き、Fire Phoneレビューシリーズとして、最大の特徴であるダイナミックパースペクティブを含めたシステムやアプリケーションの使い勝手、および、1つの大きな魅力であるハイスペックなカメラの性能などについリポートしていきたいと思っています。

 こんな点が気になるとか、こんなことを試してほしいなど、リクエストがありましたら、お気軽に@drikinあてにメンションいただけるとうれしいです。

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