ソフトバンク、熊本地震被災者の通信速度制限を4月30日まで解除【Y!mobileも】:気球を使った臨時基地局も
ソフトバンクは、熊本地震で被災した同社ユーザーの通信速度制限を撤廃する。直近3日間で約1GB以上通信した人の速度制限も、準備が整い次第、撤廃する。福岡には係留気球無線中継システムによる臨時基地局を設置した。
ソフトバンクは、熊本地震で被災したソフトバンク携帯電話のユーザーを対象に、2016年4月30日まで、月間のプランで定められたデータ通信量を超えても、LTEの通常速度で通信できるよう、制限を撤廃する。
現在、通信速度が低速化しているユーザーに対しては、順次制限を解除するとのこと。また、ソフトバンクでは直近3日間で約1GB以上通信した人に対しても速度を制限しているが、こちらも準備が整い次第、解除するとのこと。
対象となるのは、プリペイド式携帯電話を除く、全てのソフトバンク携帯電話。
ソフトバンクは地震直後から14日の23時過ぎまで、熊本県内への音声着信(エリア外から被災地への電話)に規制をかけたが、現在は通信規制を行っていない。
4/18 20:10更新
Y!mobileの端末も、速度制限撤廃の対象に追加された。なお、データ容量が尽きたら自動で容量を追加する「快適モード」の対象でない場合は、無料の追加データ量を、都度申し込む必要がある。
福岡に係留気球無線中継システムによる臨時基地局を設置
地震に伴う停電や伝送路支障の影響などにより、熊本県と大分県の一部地域で携帯電話サービスが利用しにくい状況が続いている。ソフトバンクは、被災地で係留気球無線中継システムによる臨時基地局の設置、移動基地局車や可搬型基地局の配備などで復旧活動を進めている。
係留気球無線中継システムによる臨時基地局は、福岡県八女市矢部村北矢部 矢部村高巣公園付近に設置した。ここは震災で影響を受けたエリアではないが、山間部でエリア対策が薄かったため、2GHz帯域を活用して、半径5〜10キロのエリアをカバーするという。「現場周辺は山間部であるものの、福岡方面から阿蘇方面に向かう上で重要なルートであり、被災地支援に向かう人々が連絡をする上で重要なエリアであることから、利用することにした」とのこと。震災で同システムを利用するのは初めて。
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