どの画面でも同じコンテンツを楽しめる世界を――Nextbitが「Robin」を作った理由(2/3 ページ)
GoogleやHTCの元従業員が創業したベンチャー企業「Nextbit」。同社が開発したAndroidスマートフォンが日本でも注目を集めている。“クラウドファースト”をうたうスマホは、どのような経緯で生まれたのか。トム・モスCEOから話を伺った。
日本は世界第3位の“Robinサポーター”
―― Robinは今年(2016年)3月の出荷段階で日本で必要な各種認証を取得済みであることが、一部で話題になりました。日本で販売することを最初から想定していたのでしょうか。
モスCEO 日本とのつながりが長いこともあり、個人的には最初から日本でも売ろうと思っていました(笑)。
―― +Styleでの取り扱いの前から、日本からも御社のWebサイト経由でRobinの購入ができました。正直、結構売れたのですか。
モスCEO 結構反響がありましたよ。記憶が確かなら、日本は世界第3位です。
―― 1位はもちろん米国ですよね。2位は……?
モスCEO 英国です。少なくとも日本はトップ4に入っているはずです。Twitterの公式アカウントで以前にそのことをツイートしたと思うので、後で確認してみてください。
―― ということは、Kickstarterのプロジェクトでのバッカー(支援者)も、結構日本人が多かったのではないですか。
モスCEO あ、ごめんなさい。今まで話していたのは、Kickstarterのバッカーのことです。
―― 日本人のバッカーが多かったんですね。正直、意外です。
Kickstarterのプロジェクトが成立した後の一般販売分についても月ごとに売れ行きが良くなっている感じですか?
モスCEO ええ。おかげさまで。
「コントロール」と「オススメ」の力を買って+Styleでも販売
―― 御社のWebサイトで日本からも購入できる中で、+StyleでもRobinを販売しようと思ったきっかけは何ですか。
モスCEO +Styleは、技術だけではなくてデザインも意識したモノでないと(プロジェクトとして)参加できません。Robinは技術とデザインの両方にこだわりを持っているので、+Styleとの親和性が高いと考えました。
それと、Kickstarterと違い、+Styleはソフトバンクが販売や物流などをある程度コントロールしてくれます。日本では知名度の低いNextbitの製品を、ソフトバンクがオススメすることで買ってくれる人もいるのではないかと思ったのです。
―― +Styleでの販売に、手応えは感じていますか。
モスCEO 結構うまく行っていると思います。
同席のソフトバンク広報 5月23日に+Styleでの販売を開始して、今日(5月27日)で4日目ですが、注文数は良好に推移しています。メディアからの注目も、+Styleで扱う製品の中では特に高いです。
クラウドストレージは「これからどんどん増やしていく」
―― Robinには1台1台に100GBのクラウドストレージが標準で付帯していますが、こんなに大容量で大丈夫ですか。あるクラウドストレージサービスのように、突然50GB、30GB……みたいに減らされることはないでしょうか。
モスCEO 逆、逆ですよ(笑)。これからどんどん増やしていくことになると思います。
―― それで赤字にならないんですか。
モスCEO 我々のクラウドストレージはAWS(Amazon Web Service)を活用していますから、経済的に(収益を圧迫することなく)容量増加に対応できます。
ユーザーの利用動向を見ながら、適切なタイミングで容量を増やしていこうと考えています。現在は100GBのクラウドストレージと本体の32GBストレージで足りると思っているのですが、4K動画が流行しつつあるし、写真をバースト(連写)で撮ることも増えているし、ゲームも大容量なものも出てきているので、意外と早いタイミングで増やすのかな、とも思っています。
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