海外で買ったSIMフリーの「iPhone」は日本でも使えますか?:格安SIM Q&A
海外で購入したSIMロックフリーのiPhoneを、日本の携帯電話事業者(MVNO含む)と契約して利用することはできますか?
質問
現在米国に住んでいて、まもなく日本へ帰国する予定です。帰国後、米国で購入したSIMロックフリーの「iPhone」を日本の携帯電話事業者(大手キャリアかMVNOの「格安SIM」)で使おうと思っているのですが、可能でしょうか?
回答
日本の「技適など」を取得しているモデルであれば利用可能です。購入前に必ず確認しましょう。
(ITmedia Mobile編集部 井上)
Appleの「iPhone」シリーズは、幅広い通信規格と通信周波数帯(Band)に対応しています。そのため、SIMロックフリー版であればAndroidスマートフォンと比べて利便性は高めです(テザリングまわりで問題が起こることもありますが……)。
今回の質問者は、その利便性の高さを生かして、米国で購入したSIMロックフリーのiPhoneを日本への帰国後も継続して利用したいという意向を持っています。
結論から言うと、iPhoneのうち、日本の総務省の「技術基準適合証明等(技適など)」を取得したモデルであれば、米国など海外から持ち込んだものでも日本の携帯電話事業者と契約して使うことができます。
実は同じ機種に複数のモデルがあるiPhone
先述の通り、iPhoneは1台で幅広い通信規格・Bandに対応しています。しかし、本当に幅広く対応しようとするのは技術、コストの両面で困難です。
なので、iPhoneは同じ機種でも国・地域によっていくつかのモデルを発売しています。例えば「iPhone 6s」では、大きく「A1633」「A1634」「A1687」「A1688」の4モデルを用意しています。これらのうち、日本では「A1688」が販売されています。同じ機種でも中身が違う、ということがあり得るのです。
購入前にモデル名と技適などの確認を
スマートフォンを含む携帯電話は、利用する国の法的要件を満たす必要があります。日本であれば、先述の「技適など」がそれに相当します。
しかし、1台で幅広い国・地域の要件を満たすことはやはり困難です。それもあってか、Appleでは日本で販売するモデルでのみ技適などを取得しています。言い方を変えれば、日本で販売しているモデルであれば、海外で購入したものでも日本の通信事業者と契約して使えるのです。
米国では、1つの機種で複数のモデルを販売していますので、購入前に必ずモデル名と、技適などの表示を確認しましょう。技適などを含む各国の認証情報はiPhoneのホーム画面から「設定(Settings)」→「一般(General)」→「情報(About)」→「法律に基づく情報(Legal)」→「認証(Regulatory)」と進むと見ることができます。ここに「Japan」の項目があり、技適などの番号が付与されていれば日本の通信事業者と契約して使うことができます。海外で購入したiPhoneを持ち込んで大手キャリアと契約する場合は、過去のQ&A「大手キャリアでSIMカードだけの契約はできませんか?」も合わせて参照してください。
このコーナーについて
「格安SIM Q&A」では、読者の皆様から格安SIMにまつわる質問を受け付けています。「そもそも格安SIMとは?」という初歩的な質問から、「あのサービスの使い勝手はどうなのか」という突っ込んだ質問まで、何でもOKです。編集部で可能な限りお答えします。皆さんのご質問をお待ちしています!
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