またもインパクトに欠けたGoogleの新サービス
今のGoogleは以前のようにイノベーションを行う力を持っているのか。専門家の間でそうした疑問の声が高まっている。
GoogleがGoogle Financeを開設した3月21日にどんな反応があったかを例に見てみよう。Google Financeは、パーソナライズされた金融ニュースや株価、企業業績のような情報をリアルタイムに収集して提供するWebサイトだ。
新サイトを気に入った人は多くない。開設を受けて多くのコメントが発表されたが、その典型は次のようなものだ。「Googleはよくやっている。素晴らしくはないが、まあいい出来だ」。デビッド・ジャクソン氏はGoogle Financeを早速試した後でThe Internet Stock Blogにそう書いた。
このように、大方の評価はまあまあといったものだ。多くの批評者が考えているように、Google Financeは、期待に応えきれていない、あるいは場合によっては競合サービス並みの水準にとどまっている、Googleが最近投入した一連の新サービスの1つだ。
これらのサービスへの評価を背景に、多くの人が、Googleは、競合他社に対する大きな強みである最先端の開発力を失ってしまったのではないかと疑うようになっている。
こうした疑念は、世界最大手のインターネット検索プロバイダーである同社の先行きの厳しさを示唆しているのかもしれない。注目を引きつけるアプリケーションを提供できなければ、Googleはインターネットポータル大手のYahoo!やMicrosoftのMSNを相手に苦しい戦いを強いられることになる。Google Financeの登場を受けて発表されたコメントの一部でもそう予測されている。
また、Googleは新しい収益機会の開拓に失敗する可能性もある。Google Financeや、同様に不評なGoogle Videoのようなサービスは、無料サービスを提供するだけでなく、独自サービスを有料で販売する機会もユーザーや企業に提供する。だが、そうした有料サービスが人気を得なければ、収益が限られるのは確実だ。
「Googleは着実に業績を伸ばしていくことはできない」と、Business 2.0誌のライターでITに関する人気ブログを運営するオム・マリク氏は述べている。「Google FinanceがYahoo! Financeに本当に追いつくまでには長い時間がかかるだろう。この『長い時間』はインターネット時間でだが」
CBS MarketWatchのバンビ・フランシスコ記者も、同金融サイトの一部の会員には「Google Financeは評判が悪い。このサービスはあまりぱっとしない」と報じている。
もっとも、Googleのイノベーション力やGoogle Financeへの評価は否定的なものばかりではない。例えば、Google Financeを支持するブロガーは、企業のティッカーシンボル(証券コード)を知らなくても財務情報を簡単に入手できることや、ニュース記事の株価への影響を調べる方法が提供されていることを歓迎している。
「新しいGoogle Financeサービスは実に魅力的だ」とジェフ・ノーラン氏は同氏のブログVenture Chroniclesに書いている。
だが、強烈なインパクトを受けた人はほとんどいないようだ。GoogleがWebメールのGmailやGoogle Earth、Google Mapsなど、市場を揺るがす衝撃的なサービスを続々と発表していたころとは雲泥の差だ。
「結局のところ、Yahoo! Financeの代わりにこのサービスを使うメリットは見当たらない」とHawken Blogの投稿には書かれている。「見たところ不便な点が多い。このサービスは本来あるべき姿には程遠い」
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
資さんうどん、従業員の退職理由などが外部から閲覧可能に 委託先の勤怠システムに設定不備
-
3
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
4
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
5
auメールで朝から障害 全国で利用しづらい状況に
-
6
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
7
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
8
GMO不正アクセスの犯人サイト、ドメイン停止を確認
-
9
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
10
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR