Googleの行動ターゲティング広告に、プライバシー懸念の声(1/2 ページ)
米Googleが新たに立ち上げた、ユーザーの以前の検索やページ閲覧を基に広告を表示する関心ベースの広告がプライバシーの懸念を呼んでいる。「行動ターゲティング」「オンライン行動ターゲティング」とも呼ばれるこの手法をめぐり、プライバシー擁護派は大量のユーザーデータを収集しているGoogleに憤慨している。
この種の技術は複数の検索エンジンで利用されているが、Googleがテストを開始したことで、同社が既にユーザーの情報を集め過ぎていると考えている人々の懸念は増している。しかし、Googleは以前から、個人データの利用方法や収集方法をユーザーが管理できるようにしていると同社を擁護する声も一部にはある。
Googleの行動ターゲティング広告システムは現在β版で、「関心カテゴリー」をユーザーのブラウザにひも付けて、ユーザーが関心のあるカテゴリーとまったく関係のないページを見ていても、関心に基づくターゲット型広告を表示する。例えば、ユーザーが過去数カ月間ミニノートPCに関連するページを閲覧していた場合、PCと関係のないサイトを見ているときでも、ミニノートPCの広告が表示される。
Googleの検索市場でのライバルである米Yahoo!は既に、行動ターゲティングに基づく独自アプリケーション「Search Retargeting」を導入している。ユーザーの検索履歴に基づいて広告を表示することに特化したものだ。2月24日に発表されたSearch Retargetingは、プライバシー侵害の抗議を受ける可能性があるとアナリストらは予測していた。だが、プライバシー擁護派からの反発は今のところ小さいようだ。
検索エンジン企業は以前から、収集した情報を乱用することはないと主張してユーザーを安心させようとしてきた。このことから、各社はユーザーデータを保持する期間をめぐって気をもんできた。
Yahoo!は12月17日に、ユーザーデータの保持期間を90日以内にすると発表した。これに対し、Googleは保持期間を9カ月にすると公言している。
Googleの副法務顧問ニコール・ウォン氏は3月11日のブログで、同社の行動ターゲティング広告のプライバシーポリシーは「意味のある透明性と選択肢」を提供しており、同社は広告に利用すると問題があるかもしれないカテゴリーのデータマイニングからは一線を画していると主張している。
「ユーザーにプライバシー保護を提供するため、配慮を要するカテゴリーについては関心ベースの広告を配信しない」と同氏は述べている。「例えば、医療関係のカテゴリーや子供向けのカテゴリーは設けていない」
ユーザーは「Ad Preference Manager」というツールを介して、ブラウザにひも付けられた個々のカテゴリーにアクセスし、特定のカテゴリーを追加したり削除したりできる。
「われわれはユーザーがプロファイルにアクセスできるようにすることを以前から推進していた。企業からは、消費者にとって難し過ぎるとの意見が上がっていたが、Googleはそれが誤りであることを証明した」と米非営利団体のCenter for Democracy and Technology(CDT)の主任コンピュータ科学者アリッサ・クーパー氏は取材に応えて語った。「広告プロファイルと広告アクセスの面で、彼らは前進している」
だが同氏は、Googleが特にcookieに関連して、ほかの分野でもプライバシー保護を強化できると確信している。現時点で、GoogleユーザーはAdSenseパートナーネットワークの関心ベース広告のcookieを削除して、Googleによる追跡を防げるが、そこには落とし穴がある。
「このcookieはGoogleが配信する広告にのみ限定されており」、ユーザーは行動ターゲティングにcookieを使っているほかの検索エンジンに対して無防備のままになる可能性があるとクーパー氏は指摘する。
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