GPS付きの日常系デジカメ サイバーショット「DSC-TX100V」(3/4 ページ)
GPSの仕様が少し変わったのは判断が微妙
昨年のヒットモデル「DSC-HX5V」に続いて搭載されたGPS機能。基本的にはHX5Vと同じで電源オフ時はなにもせず、オンにしたときは約10秒おきに測位する方式だ。
GPSの難点は最初の測位に時間がかかる(公園のように開けた場所で1~2分くらい)ため、測位完了前に撮った写真に正しい位置情報が書き込まれないことだが、それを解決する方法は2つある。
ひとつは電源オフ時も常時測位しちゃうこと。そうすることで撮影時の測位が圧倒的に速くなる。バッテリーの持ちはいくらか悪くなるが、ソニー以外のメーカーはこの方法で解決を図ったようだ。
もうひとつは何らかのアシストで最初の測位を高速化すること。携帯電話やスマートフォンは携帯電話の基地局情報でおおまかな場所を特定したあとでGPS衛星の情報を利用するので速い。
ソニーはサーバー上に用意したGPS衛星の軌道情報データを「GPSアシストデータ」としてカメラ上にダウンロードし、それを参照することで測位の高速化を図っている。これを使うと、最初の測位が最短で15秒程度に短縮される(場所によっては30秒以上かかることもある)。
ただし、GPSアシストデータの有効期限は約1カ月(体感的にはもっとマメに更新した方がよさそう)で、データのダウンロードは付属ソフトの「PMB」か、本体内蔵の簡易ブラウザ「PMB Portable」で行う。ただこの方法はユーザーに一手間かけさせるという難点がある。
もうひとつの難点は室内などGPS衛星が見えない場所での位置情報をどうするかだ。前モデルでは、最後に測位した場所の情報を書き込んでいた。建物や地下にはいる直前に測位できていれば大きな問題ではないが、それがない場合、あらぬ位置情報が書き込まれることがある。たとえば、旅行から帰った翌日に自宅で撮影すると、旅行先の位置情報が書き込まれる、とか。
それをどう回避するか、TX100V(おそらくHX7Vも)は最も極端な手を取った。
GPS衛星を捕捉できない(「NO GPS SIGNAL」と表示される)ときと、測位が間に合わないときは位置情報を書き込まないのである。とても正直な対応ではあるが、同じような場所で撮っていても位置情報付き写真となしの写真ができてしまうのは残念でもある。今回の作例でも室内の写真と、半分くらいの屋外の写真に位置情報がついてないのはそのせいだ。もうちょっとうまい手はなかったものか。
カメラ任せで気軽に使えてGPS付き
ともあれ、今年のソニーは半分以上のモデルに裏面照射型CMOSセンサーを採用し、GPS搭載モデルも、新しく発表された高倍率ズーム機「DSC-HX100V」を含めると合計4機種に増えた。
派手な新機能も新しいコンセプトも特になく、2010年のような「今年のソニーは違う!」というパワーは感じはないけれども、全体的に底上げをはかって地道にレベルアップをはかった感じだ。
で、プレミアムおまかせオートのデキがなかなかよくて、暗い場所でも安心して使える。気軽に使うなら、プレミアムおまかせオートとスイングパノラマだけを覚えておけばいいんじゃないかというくらい。
2011年型サイバーショットのよい点として、USB充電もあげたい。パソコンのUSB端子のほか、手元にある適当なUSB出力のACアダプタでも充電できるので、旅行時などに便利だし、バッテリをいちいち本体から取り出さなくて済むのもいい。各種スマートフォン、iPodなどUSB出力ACアダプタで充電できる機器が増えている折、ACアダプタを共通にできるのは便利だ。
TX-100Vは薄いしタッチパネルなのでAFが便利だしプレミアムおまかせオートにしておけばとりあえず細かいことは気にしなくても高いヒット率で撮影できるし、GPSもついてるし、というわけで、持ち歩いて邪魔にならない日常を残すデジカメが欲しい人、特に難しいことは考えずに気楽に撮りたい人によい。
今のところGPS付デジカメというと高倍率ズームかアウトドアモデルが主流なので、GPSがついたスナップ用の日常系デジカメを使ってみたい人にいいかも。
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