「できることは全てやった」――「あかつき」12月7日に金星軌道再投入(2/2 ページ)
太陽熱に耐えた観測機器
うまく軌道に投入できれば、観測機器のチェックを行い、観測がスタートする。
あかつきに搭載した5基のカメラなどの観測機器は、長期間太陽熱にさらされたため故障する可能性が心配されていた。うちカメラ3基の立ち上げ試験を10月に行い、動作を確認できたという。残りの2基は金星到着後にチェックする。「5年前と違って厳しい面もあるが、なんとか知恵と努力で乗り切りたい」と、今村剛プロジェクトサイエンティストは話す。
観測機器を使い、金星の上空を毎秒100メートルもの高速で大気が循環する「スーパーローテーション」のメカニズムの解明や、金星をとりまく硫酸の雲の仕組み、金星の雷の仕組みの解明などに挑む。
「初音ミク」ついに金星へ?
軌道投入失敗から5年。プロジェクトメンバーは「虚心坦懐」に再投入の日を迎えようとしているという。「あかつきからの電波が途絶えたと、NASA(米航空宇宙局)から連絡を受けたことがあった。その時は覚悟を決めた。大騒ぎする者もおらず、運命を受け入れるつもりだったが、実際にはNASAで間違ってコンセントを抜いていた。これで生き返ったとほっとしたが、そのぐらい虚心坦懐にやっている」――中村プロジェクトマネージャはこんなエピソードを披露する。
あかつきには、公募で集まった26万人からのメッセージ入りネームプレートが搭載されており、初音ミクファンの有志が集って描いたイラストやメッセージも含まれている。「5年遅れになったがネームプレートを届けて、国民の皆様の期待に再び添いたい」
JAXAのWebサイトでは現在、あかつきプロジェクト関係者やミッションへの応援メッセージを募集中だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
資さんうどん、従業員の退職理由などが外部から閲覧可能に 委託先の勤怠システムに設定不備
-
2
NEC、委託先の情報漏えいで謝罪 「セキュリティ事業を手掛ける企業として反省」
-
3
JALの予約システムに不正アクセス 約9万人分の予約情報が漏えい 一部ではパスポート番号も
-
4
VTuber「兎田ぺこら」グッズにSNSで風評被害→示談成立 「保護者同伴で謝罪などがあったため」
-
5
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
6
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
7
「対策を後回しにしたサーバが軒並み狙われている」 相次ぐ不正アクセスにラックCTOが警鐘
-
8
GMO不正アクセスの犯人サイト、ドメイン停止を確認
-
9
Anthropic、独自の“創薬活動”に着手 社員1人のバイオ企業を買収、小児難病の治療薬研究を進める
-
10
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR