分かりにくいけれど面白いモノたち
電子書籍が作れるNRエディターが絶妙なアプデ 開発者に聞く新機能のコンセプトと便利な“使い方”(2/7 ページ)
「電子書籍制作に必要とする機能は、Wordの中のごくごく一部の機能だけなんですね。それ以外の部分は全く使わないので、載せる機能自体を減らすことが、そのまま、すごくシンプルで分かりやすいツールになるはずだと予想して、それをもとに最初に設計を始めました」と木村さん。
ただ機能を削るだけでなく、例えば、Wordでは、文字を選択して太字にしてフォントサイズを変えても、段落を「見出し」に設定しても見た目は変わらなくて、あとで変更したり編集したりするときに困ったりするので、その段落にどういうスタイルが設定されているのかがパッと見て分かるようにするといった、インタフェースの分かりやすさにも気を配って作られている。
「段落の区切れも、シフト押しながらエンターキーで改行すれば、段落内で改行ができますよね。でも、これもWord上で見るとどこまでが一つの塊なのかっていうのが分からないので、『ここからここまでが段落だよ』って線が引いてあってという風にやれば自然と段落の区切れが分かるよね、とか、その段落には何のスタイルが設定されているのかというのを、見えるようにするとか。そうやって、今のUIができ上がっていきました」と木村さん。
このインタフェースが上手いのは、とにかく、コピー&ペーストでテキストをNRエディターに流し込めば、自動的に段落ごとのブロックになって、そのままでも電子書籍としてのレイアウトは出来てしまうこと。あとは、段落ごとに、見出しなら見出し、扉なら扉、引用なら引用と分かるようなスタイルを設定して、好きな位置に図版を貼り付ければ、フロー式の電子書籍用のEPUBを作ることができること。
「スタイルも、例えば文字のサイズも変えれるし、色も付けられるしっていう風にやると、『この文字強調したいから、太字にして、文字サイズもでっかくして、傍点も振って』とか色々やりたくなって、結果、いかにも素人っぽい感じの見た目のものになりがちっていうことは経験則で分かっていたんです。だから、最低限このスタイルさえあれば、それ以上のことはやらなくても『本っぽい見た目』にはなるんですよ、というのをまず分かってほしかったんです。選択肢を絞ってしまえば、選ぶときも迷わないし、見た目はきれいになるしということで、一石二鳥なんじゃないかと思って、スタイルをすごく減らしました」という木村さんの言葉は、案外“本作り”の重要なポイントを突いているように思った。多分、これが紙数枚のパンフレットやWebメディアではない『本』という形を作るための、電子にも紙にも共通するポイント。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
分かりにくいけれど面白いモノたち
ITから文房具まで幅広く活躍するベテランライター、納富廉邦さんが言語化しづらいけど面白いガジェットやサービスを分かりやすく解説します。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
3
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
4
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
5
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
6
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
7
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
8
「あ、その情報メモしたい!」を叶えるワイヤレスイヤフォン、Nothing「Ear (3a)」
-
9
有識者はGoogleやX、Meta、ドワンゴを名指しで批判……総務省、偽広告や誹謗中傷に発信・拡散前の対策求める
-
10
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR