サダタローのゆるっとマンガ劇場

“パクリ疑惑”から2年半 やっと正式版になる「パルワールド」の完成度に感心したマンガ家が、だからこそ残念なこと(1/7 ページ)

 ポケットペアは、「パルワールド」の正式版である「1.0」を、7月10日にリリースすると発表しました。2024年1月の早期アクセス版リリースから約2年半。まだ正式版じゃなかったのかとツッコミを入れたくなるタイミングです。

「パルワールド:1.0」は7月10日リリース。開発/販売元はポケットペア©Pocketpair, Inc.

 パルワールドは、未知の生物「パル」が生息する不思議な島を舞台とした、モンスター育成オープンワールドサバイバルクラフトゲームです。早期アクセス版のリリース直後はSteamでの同時接続数が200万人を突破するなど、世界中で話題になりました。一方で、パルのデザインが「ポケットモンスター」シリーズに出てくるポケモンに酷似していることも話題となりました。

 当時、早期アクセス版を遊んだボクの個人的な感想としても「似ている」と思いました。さらには、パル以外の部分でも「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」によく似た演出が見られたり、何かと他のゲームを想起させる部分がゲーム中に散見され、あまりゲームそのものを楽しめなかった記憶があります。

 今回、正式版リリース間近ということで久々にプレイしてみたのですが、その辺の感想はほぼ変わっていません。ただ、改めてプレイしてみると、ストレスの少ないユーザーインタフェースをはじめ、ゲームを理解していくための導線が丁寧で分かりやすい、やることややりたいことが次々と見つかるなど、ゲーム自体はかなりクオリティが高く、世界中で多くの人にプレイされているのも納得です。

 だからこそ、プレイ中にポケモンをはじめとした他のゲームがチラついてノイズになってしまうのがボクはすごく残念です。

 ゲームにせよマンガや映画といった他の創作物にせよ、もはや他の作品の影響を受けていないものなどほとんどないと思います。だからこそクリエイターは、いかにオリジナリティーを出すかに苦心するものだとボクは思っています。ことデザイン面に関していうと、パルワールドではそういった感じが見受けられず、むしろ他作品と似ていることを利用して耳目を集めているようにさえ見えてしまいます。ゲーム自体は面白いのに、ボク個人の心象はよくありません。

 さらに、任天堂に特許権(ゲームシステムにおけるアイデアの権利)の侵害で提訴された際、ポケットペアが発表した声明の内容が、まるで「大手企業にいじめられている」という風に思わせる内容だったことも反感を買う要因になったのではないかと思います。ゲームそのもの以上に、ゲーム外での公式の動き方に問題があったのではないでしょうか。

 「ポケモンに似ている」という悪評もありながら、ゲームそのものの内容で人気を博してきたパルワールド。はたして正式版で大きな変化があるのか、そして世間の評判はどう変わるのか……個人的に注目しています。

©Pocketpair, Inc.
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サダタローのゆるっと4コマ劇場

漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる~く語る4コマまんが新連載。たぶん週末に掲載します。

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サダタロー
サダタロー

1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、既刊7冊)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixiv(http://pixiv.me/sadataro)やTwitter(@sadafrecce)でも活躍中。

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