東京の下町や浦安周辺はなぜ揺れやすい? 日本地震工学会の「揺れやすさ」マップが話題(1/2 ページ)

 日本地震工学会(東京都港区)が公式Xで公開した関東地方の「揺れやすさ」マップが、話題を呼んでいる。8月23日の投稿で、地震の揺れを伝えるS波の平均速度に応じて色分けしたもの。速度が遅い赤色の場所ほど地盤が柔らかく、揺れを大きく増幅するという。

日本地震工学会が公式Xで紹介した関東の「揺れやすさ」マップ(出典:日本地震工学会の公式Xより)

 地図は防災科学技術研究所(防災科研)が運営する地震ハザードステーション「J-SHIS」の表層地盤マップだ。地表から深さ30メートルまでの平均S波速度を、毎秒50メートルから3000メートルまでの範囲で250メートル四方のメッシュに区切って示す。

J-SHIS Mapの画面。地表30メートルまでの平均S波速度を250メートル四方のメッシュで示す(出典:J-SHIS Mapより、以下同)

 同学会は投稿で、赤色の低地は古東京湾や縄文海進と関係があると説明。古東京湾は太古の関東平野に広がっていた海、縄文海進は縄文時代に海面が上がり、海岸線が現在より内陸に入り込んだ現象を指す。いずれも当時の海底に砂や泥が積もった土地で、現在は地盤の柔らかい低地として残る。

J-SHISで広域表示した関東周辺。山地は緑、平野の低地は赤色

 実際、23日午前2時ごろに発生した茨城県南部を震源とする地震の震度分布と揺れやすさの地図を同じ縮尺で見比べたところ、赤い場所に震度5弱や震度4の観測点が多く集まっていた。震源からやや離れた東京都足立区付近や千葉県浦安市など、都心近くで赤く色づいている場所でも、震源近くと同じ震度5弱を記録している。

23日未明の地震で観測した震度の分布。×印が震央
震度分布図とほぼ同じ範囲で表示したJ-SHIS Map。震度5弱を観測した地点の多くが赤い場所と重なる

 逆に、皇居より西側の武蔵野台地は赤色から外れており、ここを境に震度3の観測点が増えることが確認できる。揺れの強さは震源からの距離だけでは決まらず、地盤が柔らかい場所ほど大きく揺れやすいという特徴が、実際の震度の分布にも表れた。

 J-SHISの地図は全国を対象としており、関東だけでなく札幌や大阪など各地の地盤も同じ設定で見られる。地名で場所を検索する機能を使えば、自宅や職場の周辺がどの色にあたるか確かめることも可能だ。

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