「ChatGPT」広告、年換算の売上高10億ドルに 開始200日足らずで達成

 米OpenAIは8月31日(現地時間)、対話型AI「ChatGPT」上の広告事業「ChatGPT Ads」について、年換算の売上高(ランレート)が10億ドル(約1600億円)に達したと発表した。広告の提供開始から200日足らずでの到達といい、広告主は数万社に上るとしている。

 同日中に、広告管理ツール「Ads Manager」を使ったセルフサービスでの広告出稿を、インド、欧州、中東、北アフリカに拡大するとした。営業チームや代理店、技術パートナー経由での出稿を含めると、ChatGPT広告は40カ国以上で提供されている。日本はすでにセルフサービスの提供対象になっている。

 日本でも6月からパイロット運用が始まっており、無料プランと月額1400円の「Go」プランを使う18歳以上のユーザーに広告を表示する。「Plus」「Pro」など上位の有料プランには表示しない。国内では電通デジタルとHakuhodo DY ONEがローンチパートナーとして取り扱いを始めている。

 表示する広告は会話の文脈に基づいて選ばれ、国やユーザーの設定によっては、ChatGPTの利用全体から得られる関心や嗜好も反映するという。OpenAIは広告の原則として、広告であることを明示して回答と分けて表示すること、広告がChatGPTの回答内容に影響しないこと、広告主がユーザーの会話にアクセスできないこと、パーソナライズの度合いをユーザーが管理できることを挙げ、信頼性に関する指標は展開の過程でも良好に推移しているとしている。

会話に関連した広告が表示される(画像:OpenAI)

 広告プラットフォームとしての機能拡充も進む。現在はクリック課金(CPC)と成果最適化型の入札がキャンペーンの大半を占め、計測面では「Pixel」と「Conversions API」が基盤になっている。商品フィード、地域やプラットフォーム別のターゲティング、カスタムオーディエンスなども提供する。

広告主向けWebサイト

 今後については、対応市場をさらに広げるとともに、広告フォーマットや広告目的、購入方法、計測機能を追加する方針を示した。企業がChatGPT内でより自然な形で消費者と接する新しい手法も模索するとしている。

 OpenAIは、広告を消費者向けサブスクリプション、法人向けサービス、従量課金のAPIと並ぶ「多角化した事業モデルの柱の1つ」と位置付け、広告付き無料プランが週間アクティブユーザー10億人超へのアクセスを支えていると強調した。同社は6月に米国での新規株式公開(IPO)を申請したと発表している。非公開企業が個別事業の売上規模を具体的な数字で開示するのは異例で、上場を控えて収益源の多様化と広告事業の立ち上がりの速さを投資家に示す狙いもあるとみられる。

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