米ラスベガスで開催中のPMA 2004で、セイコーエプソンはライカMマウントに対応したレンジファインダー式デジタルカメラを参考展示した。スペックなどについては、一切公開されていないが、3月中旬には正式発表するとアナウンスしている。
製品はガラスケースに入れられており、往年のライツ社製Hektorなどとともにアクリルケースの中に展示。デザインはコシナのBessa-Rとよく似ており、特にファインダー部のデザインはほぼそのままといった印象だ。ただし、多少こちらの方が若干大柄な印象。もっとも、フランジバックが短いレンジファインダー式カメラらしく奥行きはコンパクトに仕上がっており、一連のデジタル一眼レフに比べれば携帯性はずっと良いだろう。
外観面でのワンポイントになっているのが、製品上部に配置されたアナログメーター。時計メーカーらしいクロノグラフのようなデザインで、バッテリ残量などのステータスをチェック可能になっている。このアナログメーターとともに、“アナログっぽさ”を醸し出しているのが、フィルム巻き上げレバーだ。もっともデジタルカメラなだけに、フィルム巻き上げに使われるわけではないはず。おそらくシャッターチャージを、巻き上げレバーで行うものと推測される。
背面の液晶ディスプレイは2インチほどの大きさで、液晶パネル下部に小さなEPSONロゴが入る。展示機におけるEPSONロゴはこの2カ所のみで、しかも液晶パネルは裏返しておくことができるため、液晶面が表に出ていなければEPSON製であることも判らない。裏返すと電子操作ボタンが隠れてしまうため、デジタルカメラであることを全く主張しなくなる。なお、製品名ロゴは刻印されていなかった。さらにフィルム巻き戻しレバーの位置には、電子ダイヤルも見えた。
これまでレンジファインダー式のデジタルカメラは発売されたことが無く、本機が正式発表されれば世界初の本格的なレンジファインダー式デジタルカメラになるだろう。非常に趣味性の高いカメラだが、近年オールドカメラが流行していることを考えると、面白い存在になりそうだ。中古カメラ市などで、オールドレンズのピントをチェックするため、この製品を持ち歩くマニアが多数出没するようになるかもしれない。
なお価格、使用しているセンサー、画素数などのアナウンスも一切ない。ただ、135フォーマット用レンズを用いているだけに、APS-Cサイズ以上のセンサーを用いていることは間違いないだろう。妥当な線では、APS-Cサイズで外販を行っているソニー製6.1メガピクセルセンサーあたりの採用が有力だ。
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