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先週のトップは、WMV9の基盤技術であるVC9技術が、DVD Forumが進める次世代DVD「HD DVD」のコーデックとして仮承認を受けたという記事。将来見込まれるライセンス料の皮算用で、Microsoftはさぞホクホク顔だろう。
もっとも、次世代DVDはまだHD DVDに決まったわけではなく、ソニーなどが推進するBlu-ray Disc(BD)との厳しい競争が今後繰り広げられる。そしてもう1つ、“中国独自の次世代DVD規格”もまだ消えたわけではない。
世界のDVDプレーヤーの半分以上を生産する中国は、特許でガチガチのDVD規格へライセンス料を払うのに一番嫌気が差している国でもある。次世代DVDこそ独自特許技術による「EVD(Enhanced Versatile Disk)」を普及させたいと思うのは自然な流れだ。だが、市場から姿を消してしまった「SVCD(Super Video CD)」など、中国発の光ディスク規格はこれまでなかなかうまくいっていない。
中国は世界最大のDVD生産国であるとともに、世界最大の消費国にもなり得る人口を有する。ところが、国内でEVDを盛り上げようという気運はほとんどなく、DVDと比べて割高なEVD機器にユーザーの目も冷たいという。
普及が進まない理由の一つに、EVDの性能を生かせる高画質HDTVが中国でほとんど普及していないという現実がある。もっとも、HDTV普及に関しては、2008年に開催される「北京オリンピック」という追い風もある。東京オリンピックが国内TV需要を喚起し、カラーTV普及の足がかりになったように、中国国内ではデジタルハイビジョンで北京五輪のようすを放送する2008年が、デジタルTV普及元年と位置付けている。
「オリンピック開催があと数年早ければ」と感じているEVD関係者も多いことだろう。
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