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CRL、CMOS高周波ICでUWB送受信モジュールを開発

» 2004年03月17日 18時14分 公開
[ITmedia]

 独立行政法人の通信総合研究所(CRL)は3月17日、UWB送受信モジュールを開発したと発表した。CMOSプロセスによる高周波IC(MMIC)を使って世界で初めてUWB伝送特性評価に成功した。

photo 開発したUWB送受信モジュール(マルチバンドOFDM)

 DS-SS方式を含むインパルス方式と、マルチバンドOFDM方式に対応したモジュールをそれぞれ試作した。3−5GHz帯を使い、約320Mbpsのデータ伝送やエラーレートなどの特性評価を行った。

 MMICは量産化を視野に入れ、一般にロジック用ICで使われるCMOSプロセスで製造した。超広帯域の周波数に対応するため、アンプや周波数シンセサイザーなどに特別な工夫を施し、微弱な信号をノイズから守る対策も行った。モジュールとMMICの設計・製作は沖電気工業、三洋電機、アドバンテストなどと共同で行った。

 CRLはUWBについて「SSA方式」を提唱、IEEE 802委員会WG15TG3a会合(3月14−19日、米国フロリダ州)に提案する。同方式はインパルス方式とマルチバンドOFDM方式を統合したもの。開発したモジュールはSSA方式UWBの実現に向けた重要なステップだとしている。

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