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C-3POの内蔵メモリは1000テラバイト以上 スター・ウォーズを“科学する”展示会(1/2 ページ)

» 2004年03月19日 21時14分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 映画「スター・ウォーズ」シリーズの“未来技術”を、現代科学で真正面から斬る――そんな展示会「スター・ウォーズ サイエンス アンド アート」が3月20日から6月20日まで、東京・上野の国立科学博物館で開かれる。映画に登場するざまざまな技術を科学的に解説するほか、小道具や衣装、特殊撮影用のセット、乗り物の精巧な模型などを豊富に展示する。

photo 左からR2-D2、C-3PO、ダース・ベイダー(c)2004 Lucasfilm Ltd.&TM.All Rights Reserved.
photo 「スター・ウォーズが初めて公開された1977年当時、2足歩行ロボットはまだ開発されていなかった」と、ホンダの2足歩行ロボット「ASIMO」を紹介(c)2004 Lucasfilm Ltd.&TM.All Rights Reserved.

 例えば、600万種類の言語に通じているというロボット「C-3PO」の言語記憶能力を科学的に解説。10万語クラスの英和辞書が100Mバイト前後だと仮定すると、言語データの総量は約1000テラバイト以上になるという。超大容量ストレージシステム並の言語データを金色の頭の中に詰め込んでいるという計算だ。

photo ルークのライト・セイバー(左)とダース・ベイダーのライト・セイバー(c)2004 Lucasfilm Ltd.&TM.All Rights Reserved.

 ジェダイの武器「ライト・セイバー」の仕組みも現代科学で説明を試みる。普段はグリップ部だけだが、抜いて構えると光の刃が現れるこの武器、高出力レーザーかプラズマからできているとの推測だ。

 ただ、高出力レーザーなら、光る部分をある一定の長さにしたり、金属の剣のように打ち合うことができない。一方プラズマなら電場や磁場で曲がるため、一定の場所に閉じ込めることができるが、強力な電場や磁場を作る電極、電磁石、プラズマ発生装置などが必要で、とても小さなグリップには納まらないとのこと。現代の科学ではまだまだライト・セイバーは作れないようだ。

photo ミレニアム・ファルコン号(c)2004 Lucasfilm Ltd.&TM.All Rights Reserved.

 宇宙船「ミレニアム・ファルコン号」の精巧な模型も見られる。時には光速を超えて宇宙を航行するという同船だが、解説によると「互いに運動する系は一定不変で、光速を超えることができないことは相対性理論で証明されており、宇宙船が光速を超えて航行することは原理的にできません」。

photo 原寸大のポッドレーサー(c)2004 Lucasfilm Ltd.&TM.All Rights Reserved.
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