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Oracle、PeopleSoft買収問題で欧州当局を説得

» 2004年04月01日 08時07分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米OracleによるPeopleSoft買収提案をめぐって3月31日、欧州委員会(EC)の非公開の聴聞会が開かれた。Oracleはこの場で、ECが買収阻止を計画しているのは市場を狭く定義し過ぎていることによるものだとして、当局を説得しようと努めた。

 ECは先月Oracleに対し、買収が実現すれば欧州のエンタープライズソフト市場にはOracleと独SAPの大手2社しか存在しなくなるとの懸念を伝えていた。

 Oracleはこの日の聴聞会で、大手企業向けの市場ばかりでなく、もっと規模の小さい企業向けのソフト市場にも目を向けるべきだと訴えた。小規模企業向けのエンタープライズソフトでは、Microsoftが100%保有するオランダのNavision、米SSA Global Technologies傘下のBaanが競合している。

 また、Siebel Systemsといった各社もCRMなどの企業向けソフトを提供しているが、Oracle、PeopleSoft、SAPを除けば多国籍企業向けのオールラウンドなプログラムを提供している企業はない。

 「大規模な多国籍企業を顧客とする市場は、それよりも小規模の企業向けや専門ソフトの市場とは完全に別のものだ」。この問題に近く、OracleによるPeopleSoft買収に反対しているある人物はこう話している。

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