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Oracle 10g用の初のパッチ、6月リリースへ

» 2004年04月08日 11時20分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米Oracleは、グリッド対応データベース「Oracle 10g」用の初のパッチを6月にリリースする計画だ。同社幹部は4月7日、このパッチリリースによって同社顧客の10gへの移行が加速するとの見通しを明らかにした。

 カリフォルニア州サンノゼで開催のClusterWorldの基調講演の後、インタビューに応じたOracleデータベース/サーバ技術担当上級副社長のアンドリュー・メンデルソーン氏は、現在のところ、10gを本番利用中の最大のユーザーはOracle自身だが、この製品はUNIX版とLinux版が1月に、Windows版は3月に出荷開始されたばかりだと語った。同氏は現状のOracleユーザーの10gへのアップグレード率は明らかにしなかったが、6月に予定されているパッチのリリースによって移行が進むはずだとしている。

 「当社顧客(のアップグレード)には2カ月ほどかかる」と同氏。

 メンデルソーン氏によると、Oracleは、データーベースの顧客数を10万〜20万と推定。およそ45%が、10gの一つ前に登場した9iを使用しており、それ以外は、9iより前のバージョンを使用しているという。「当社は、多くの顧客が10gに直接移行すると考えている」と同氏。

 Oracleは10gの特徴としてグリッドコンピューティングのサポートを前面に押し出しているが、このバージョンでは、自己管理機能も売りとなっている。顧客が10gにアップグレードを始める際、最も人気を博すのは自己管理機能で、顧客サイトのグリッド化には時間がかかるだろうとメンデルソーン氏。「当社インストールベースの大半がグリッド環境に移行するまでには時間がかかる。何年もかかるだろう」と同氏は説明した。

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