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Dell成長の鍵は「米国以外に」

» 2004年04月14日 07時55分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Dellの幹部らは4月13日、同社が今後も急成長を続け、年商600億ドルという目標を達成する鍵は、欧州とアジア太平洋市場にあるとの見方を示した。

 1月末締めの同社2004年度の売上高に占めるアジア太平洋・日本(AJP)地域の割合は10%、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域の割合は約20%に及んでいる。

 Dellは一昨年、数年以内に売上高を倍増して年商600億ドル企業になるとの目標を立てた(2002年4月5日の記事参照)。そのために、EMEAとAJPのコンシューマー市場で積極的な攻勢に出て、EMEA市場の売り上げはこの1年で23%増加、AJP市場の売り上げも前年度比で25%改善している。

 AJP市場担当の上席副社長、ビル・アメリオ氏によると、中国は今後も急成長が期待できる唯一の市場。中国の総人口13億人のPC保有率は現在3%、インターネット接続率もまだ6%程度にすぎない。ただ問題は、中国のPC平均販売価格の低さにあり、Dellとしては、健全な利益率維持のため当初は高めの販売価格で市場シェア獲得に努め、その後、流れに沿っていく考えだという。ノートPCは世界中で高い成長を続けているが、中国は独自の無線セキュリティ標準に固執しており、Dellはこの標準にどう対応していくかを検討中だとアメリオ氏は語った。

 Dellが前日公開した年次報告書によると、4万6000人の同社従業員のうち、米国外が2万3800人となっており、同社は今や米国内より米国外に多くの従業員を抱えている。

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