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EFF、ネット関連特許のワースト10発表

» 2004年07月07日 07時41分 公開
[ITmedia]

 非営利の市民団体、電子フロンティア財団(EFF)が、インターネット関連特許の「ワースト10」を発表した。これら特許は公共の利益を脅かし、革新を阻害するとして、特許取り消しを求めていく構えだ。

 ワースト特許の筆頭に挙げられたのはAcacia Technologiesが保有するオーディオ/ビデオの送受信システムに関する特許(米特許番号5,132,992)。EFFは同社について、「オンラインのストリーミングメディア送受信に使われる広範な技術の特許を主張・行使し、小規模企業を容赦なく提訴している」と指摘。

 大手では任天堂も、携帯型ゲーム機用のソフトエミュレータに関する特許(米特許番号6,672,963)でヤリ玉に挙げられた。EFFはこの特許について、テレビゲームをリバースエンジニアして相互運用とエミュレーションを推進する動きを脅かすものだと批判している。

 こうした特許の保有企業は小規模企業や個人、非営利団体などを脅したり提訴しているだけでなく、表現の自由と革新を脅かしているとEFFは主張。弁護士と技術者でつくるチームで今後、こうした特許に対する先行技術について調査、米特許商標庁に特許の取り消しを申し立てていく方針だとしている。

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