Novellは9月13日、スペインのバルセロナで開催のBrainshare Europeカンファレンスで、ID管理ツールの新しい機能強化を発表した。
欧州・中東・アフリカ地域ソリューション管理/マーケティング担当ディレクター、リック・ブルッゲン氏によると、機能強化の主眼は二つある。Novell Virtual Directory Servicesの導入と、これにまつわる多数の新ツールだ。
Virtual Directory Servicesはほかのアプリケーションやデバイスに組み込むことができるIDストアで、来年上半期にリリースする計画。これによって電話交換機といった機器のメーカーは、Novellシステムとネイティブの互換性が実現できるとブルッゲン氏は説明。現在、こうしたプロビジョニング自動化のためには、新しいアプリケーションが加わるごとにID管理システムに手を加える必要がある。
Virtual Directory ServicesがどのOSに対応するかを口にするのはまだ時期尚早だと同氏。ただ、AlcatelとSiemensはいずれもLinuxを使っており、こうしたメーカーがVirtual Directory Servicesを今後の電話システムに採用すると見るのが現実的だと話している。
Brainshare Europeで発表されたほかの新製品でも、LinuxはターゲットOSとなっている。「Designer for Nsure Identity Manager」は、ID管理インフラの設定簡素化を図るビジュアルツール。Novellが無償ダウンロード提供しているβ版は、Windows、SUSE Linux、Red Hat Linuxに対応している。
ビジネスアナリストは、Designer for Nsure Identity Managerを使うとマウスでID管理システムの設定ができる。従来はXMLとスクリプト言語の知識が必要だったとブルッゲン氏。この種の作業に必要なスキルの壁を引き下げることで、同ツールはID管理インフラ導入のボトルネックを解消してくれると同氏は話す。
Novellはプロビジョニングツールの強化も図っている。「Enhanced Provisioning Module」では特定プロセスの自動化を実現したほか特定の管理権限の必要をなくし、例えば新しい社員を登録するのに1人の管理職に頼らずに済むようになる。NovellはIdentity Manager 2またはExtend Director 5.2 Enterprise Editionのユーザー向けに、来月からEnhanced Provisioning Moduleを無償でダウンロード提供する予定。
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