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英消費者団体、iTunes Music Storeの価格是正を訴え

» 2004年09月16日 07時40分 公開
[IDG Japan]
IDG

 イギリスの消費者団体であるConsumers' Associationは9月15日、英公正取引委員会(OFT)に対し、英国のデジタル音楽購入者は搾取されているとの苦情を提出した。

 同団体は「iTunes音楽ダウンロードサービスには不公正競争慣行の可能性があり、それを明らかにすること」を要請している。

 Apple Computerが英国で提供しているiTunesサービスでは1曲当たり0.79ポンド(1.41ドル、1.20ユーロ)だが、フランスとドイツでは0.99ユーロで販売されており、同一サービスなのに20%の価格差があると、同団体は指摘している。

 Consumers' Associationの発表文には、「欧州法に基づき、英国の消費者は同一市場による恩恵を、EUの他の加盟国と同様に受けることができるはずだ」と書かれている。

 同団体がAppleから得た返答は、「それぞれの国で経済モデルは異なっており、それに基づいて1曲当たりの価格を決めている」というもの。苦情に対しては、「米国と英国のCDの価格差を見るべきだ。英国における他のダウンロードサービスの1曲当たり価格と比較すべきだろう」とApple。

 これに対しConsumers' Associationは競争法に関する違反について調査するようOFTに要請し、消費者を保護するよう求めている。「iTunesの価格は英国国民に対する偏見に基づくもので、統一市場の根本をゆがめるものだ」と、同団体の会長であるフィル・エバンズ氏は主張している。

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