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三洋、高容量化した携帯向けリチウムイオン電池の生産開始

» 2004年11月01日 19時33分 公開
[ITmedia]

 三洋電機は11月1日、高容量化した携帯電話向けリチウムイオン充電池の生産を始め、月内から出荷すると発表した。新開発した正極を採用し、容量アップと安全性を向上させた。

 新型電池「UF553436T」は携帯電話用の角形リチウムイオン充電池。サイズは5.4×33.85×35.8ミリ、重さは14.9グラム。電池容量は820ミリアンペア時、最大充電電圧は4.4ボルト。

 Li-Ni-Mn-Co(リチウム−ニッケル−マンガン−コバルト)複合酸化物とコバルト酸リチウム(LiCoO2)を混合した「ネオハイブリッド正極」を初めて採用。最大充電電圧が従来の4.2ボルトから向上し、容量は従来比約10%、質量エネルギー密度は約15%アップした。高充電電圧でも従来品と同等の安全性を維持しているという。コバルト使用量が従来品と比べ少なく済むのも特徴だ。

 当初の月産規模は50万個。来春までにさらに3機種を投入し、新型正極を採用した製品の普及を進める。

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