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松下、LGのPDP販売差し止め求め仮処分申請 LGは対抗措置

» 2004年11月02日 13時28分 公開
[ITmedia]

 韓国LG ElectronicsにPDP特許を侵害されたとして、松下電器産業は11月1日、LG製PDPの国内販売差し止めを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。また東京税関に輸入差し止めも申し立てた。これに対しLGは近く松下側の申請が無効だとする訴訟を起こすほか、輸入差し止めが認められた場合は韓国内で対抗措置を取ると発表した。

 松下が侵害されたと主張しているのは、PDP内部の熱を効率よく分散し、パネルの劣化を抑える特許技術。

 LGによると、松下は2003年8月、LGに対し特許侵害を指摘。これに対しLGは今年8月、松下がLGの特許を侵害していると主張し、その後4回にわたって交渉を進めてきた。対象特許は各5件。

 LGは「交渉のさなかに一方的に法的手段に訴えたことははなはだ遺憾」とコメント。近く松下の特許侵害中止請求権の不存在確認を求める訴訟を起こすほか、東京税関に対し輸入通関保留申請権の不存在確認も求める。これが認められない場合、韓国内での松下製品の輸入・販売差し止めを韓国政府に求める方針だ。

 フラットパネルディスプレイ技術をめぐっては、富士通が4月、韓国Samsung SDIに特許を侵害されたとして日米で提訴、その後和解した。シャープも6月、台湾製液晶TVの販売差し止めを求めて仮処分を申請。今後の成長が期待される分野だけに、各社の知的財産をめぐる攻防が激化している。

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