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» 2004年11月08日 11時48分 公開

2010年には携帯もIP電話に?――「ネットの父」が描く未来像(3/3 ページ)

[IDG Japan]
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サーフ氏 現在のインターネット利用者は10億人です、2010年にはおそらく20億人になっているでしょう。そのときまでにわれわれ、そしてこの業界のすべての関係者がIPv6を導入し、普及率が75〜80%に達していることを心から願っています。通信業界が動乱を経たように、エンターテインメント業界も動乱を経験することになると思います。VoIPがあちこちに導入され、従来型の電話技術はおそらくワイヤレスモードのネットワークの端でしか見られなくなるでしょう。ですが2010年までには携帯電話サービスも、おそらくVoIPと同じようにSIPを介して制御されるようになっているでしょう。音声コンテンツは引き続き旧式のGSMを介して転送されるかもしれませんが、制御システムはSIPのようなものになると思います。2010年までには、ほとんどのシステムアーキテクチャーがインターネット指向になっているでしょう。

―― そのときのインターネットの普及の度合いは?

サーフ氏 2010年には自動車や携帯デバイスばかりでなく、多くの家電がインターネットに接続していると思います。家電を操作し、地域別にインデックス化されたデータベースを利用する機能を中心に新しいビジネスがたくさん育っていくでしょう。この年までには映画配信は完全にデジタルに移行して、フィルムのプリントや物理的な配給の必要性は大きく減るでしょう。

―― あなたはノーベル賞受賞者10人や国立科学財団の元トップが加盟している有名な政治団体「Scientists and Engineers for Change」の創設メンバーですが、この団体はブッシュ大統領とブッシュ政権の科学政策、特に幹細胞に関する研究分野の扱いにかなり批判的です。有権者はどんなことを懸念すべきですか?(訳注:このインタビューは米大統領選前に行われた)

サーフ氏 現政権下ではイデオロギーが事実と科学、技術資料の代用品となってきました。はっきり言って、これは憂慮すべきことだと思います。われわれは非常に複雑な世界に生きています。政策を作るためにこの世界を理解する必要があるのなら、まずは科学者や技術者から事実に基づく情報を求めるべきです。その情報を進んで受け入れず、すべてをイデオロギー的な信条に基づいて決めれば、現実的ではない方向へとハンドルを切る恐れがあります。現状への私の反応は、一部には現政権の進路が現実を無視しているという深刻な懸念に基づいています。

―― なぜブッシュ大統領は技術専門家に聞く耳を貸さないのだと思いますか?

サーフ氏 私には人の心は読めませんから、分かりません。一部の人は、大統領はすべてをイデオロギー的な見解で見ていると考えています。政府が後援しているWebサイトの科学者たちのコメントを幾つか見てみると、コメントがイデオロギー的な観点に従って編集されているのではないかという深い懸念があります――言ってみれば、彼らはリトマス試験を受けたわけです。このようなことが見られるのは、極めて憂慮すべきことです。

―― 対立候補のケリー氏は違いますか?

サーフ氏 ケリー氏は専門家の意見を積極的に受け入れる姿勢を見せています。同氏の意図は非常に明確で、当選したら科学顧問を以前と同じ地位に置くと明言しています。同氏は科学方面からの意見に注意を払うことを主張してきました。例えば幹細胞研究に関するコメントにそうした意見が表れています。現政権がもう4年続くのは賢明なことには思えません。ケリー氏(と副大統領候補の)ジョン・エドワーズ氏が舵を向けようとしているコースの方が、意見を聞き入れて判断を下し、特に必要があれば進路を変えることができるコースのように見えます。

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