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昼はWindows、夜はLinuxグリッドに 広島大で共同研究

» 2004年11月08日 16時22分 公開
[ITmedia]

 広島大学情報メディア教育研究センターと理化学研究所情報基盤センター、富士通研究所、富士通は11月8日、大学内の学生用PCをグリッドコンピューティングに活用する共同研究を来年4月に始めると発表した。500台のPCのOSを時間帯によって一気に切り替える仕組みを導入し、PCの遊休時間を有効活用する試みだ。

 学内の教育用PCを、講義時間帯や放課後はWindowsマシンとして利用し、夜間や夏期休業中にはサーバの指示でLinuxに切り替えてグリッド化。研究者や学生、地域の企業も使える共通のコンピューティング資源として解放する。

 500台のPCのOSを自動切り替えして運用する取り組みは世界的にも珍しい。異なる機種で構成する教育用PCと、研究用サーバ群が自律的に連携してグリッドとして機能するシステムのアルゴリズムや運用方法も研究する。

 グリッドは、大量の医療画像のインデキシング処理や高速検索や、地域企業のCAEプラットフォームなどの活用を想定している。学内の全研究者が、計算サーバの不足をグリッドで補える環境や、HPCサーバ・スーパーコンピュータ代わりに使える環境の構築も検討する。

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