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2005年のPC市場はLenovoのIBM PC事業買収に味方する――IDC調査

» 2004年12月09日 10時28分 公開
[ITmedia]

 市場調査会社IDCが12月8日に発表したレポート「Worldwide Quarterly PC Tracker」によれば、2004年第3四半期のPC販売は好調で商活動も盛んなことから、2005年にはPC市場の成長が見込めるという。

 コンシューマー向けPCは2004年第3四半期の前年同期比成長率が8%となり、前年の25%から落ち込んでいるが、ビジネス向けPCは15.9%と、前年の13.5%を上回っているので全体としては好調となった。2005年にはビジネス市場の伸びは多少ゆるやかなものになる見込みだが、それでもコンシューマー向けの8%に対して11.3%をIDCでは予想している。

 2005年の予想出荷台数は1億9510万台で、成長率は10.1%。金額ベースでは3.9%の伸びで、2010億ドルとなっている。

 「2001年中頃から落ち込んでいたPC市場は2004年に回復のピークに達したが、2005年には市場の成長はゆるやかなものになると見込んでいる」とIDCのWorldwide Quarterly PC Tracker担当ディレクターであるローレン・ロバード氏。「しかし、コンシューマー向け市場が弱含みにもかかわらず、ビジネス向けとポータブル機の需要が大きいため成長は続く」(同氏)

 IDCのMobile Computing担当アナリスト、アラン・プロミセル氏はIBMのPC事業を買収したLenovoについて、「市場が引き続き成長していることは、LenovoのIBM PC事業買収にとってすばらしい状況だと言える。Lenovoは世界市場へのリーチと、国際的に競合できるだけのスケールを獲得し、比較的高成長のビジネス市場とポータブル市場におけるポジションを強化できる」と述べている。

 日本市場はコンシューマー向けが2005年にはようやく回復に向かうものの、ビジネス分野の成長がスローダウンし、ノートPCの普及率が高い状況下では、全体としての高成長は期待できないとしている。

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