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SNSで地域活性化を――熊本県八代市の取り組み

» 2004年12月15日 15時16分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 熊本県八代市はこのほど、自治体として国内で初めて、ソーシャルネットワーキングサイト(SNS)の運営を始めた。市民向けポータルだった「ごろっとやっちろ」をリニューアル。SNSの仕組みによってサイトを盛り上げ、将来的には、地域のイベントや観光情報などのPR基盤となるコミュニティに育て上げたい考えだ。

 ごろっとやっちろは昨年4月にスタート。コミュニケーション手段として利用してもらいながら、市民の生の声を拾い上げられるサイトにしようと開発した。Wikiを使った情報共有機能や、市のイベント情報入りのスケジュール機能、掲示板、メールなど多彩な機能を装備したが、ユーザー数が伸び悩んだ。

 ユーザーを増やし、サイトを活性化したい――悩む市の担当者が目をつけたのが、「GREE」や「mixi」といったSNSだ。ユーザーが新ユーザーを招待できるSNSなら、ユーザー数は自然に増える。ユーザー同士がリンクしあって交流を深めれば、サイト活性化につながるだろうと考えた。

 さらに、プロフィールや友人関係を公開していれば、日記や掲示板の信頼性も増し、より多くの人に安心して書き込んでもらえるだろうという思惑もあった。

 リニューアルしたごろっとやっちろは、今年12月1日にスタート。プロフィール機能、メンバー検索機能、コメントやトラックバックが可能な日記機能、コミュニティ作成機能などを新たに装備し、ユーザー同士のコミュニケーションの活発化をはかる。

 ユーザー数は12月15日現在694人。八代市民だけでなく、八代に以前住んでいた人や、八代に興味がある人の自由な参加を呼びかける。個人に加え、店舗や企業にも参加してもらう計画。ユーザー数を十分に増やして市内のイベントや観光情報、店舗などのPR基盤に成長させ、地域活性化につなげたい考えだ。

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