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植物性プラスチックをPCに――富士通やNECが実用化

» 2005年01月14日 15時38分 公開
[ITmedia]

 富士通と富士通研究所、東レは共同で、とうもろこしなどを原料とするポリ乳酸を取り入れた大型プラスチック筐体を開発し、富士通製ノートPC「FMV-BIBLO NB80K」に採用した。NECとユニチカもこのほど、ポリ乳酸を活用した100%植物原料の樹脂素材の実用化に成功、2006年にPCボディに採用する方針だ。

FMV-BIBLO NB80K

 ポリ乳酸は環境負荷が低いが、耐熱性・難燃性が低く、加工時や動作時に高温になるPCボディには不向きだった。

 富士通らは、ポリ乳酸と石油系樹脂と半分ずつ混合する「ポリマーアロイ化技術」を採用し、耐熱性・難燃性を高めた。従来の石油系樹脂と比べ、CO2排出量をライフサイクル全体で約15%削減できるとしている。

 NECとユニチカは、ポリ乳酸に植物繊維のケナフを配合。耐熱性、耐久性を高めた100%植物素材の材料を開発した。NEC製ノートPCのダミーカード素材として昨年秋から採用しているが、今後は適用範囲を拡大し、PCなど電子機器やOA機器に採用する計画だ。

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