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アウトソーシング市場、欧州が米国しのぎ台頭

» 2005年01月15日 09時13分 公開
[ITmedia]

 アウトソーシングコンサルティング会社のTPIが1月14日発表した調査によれば、2004年中に世界で結ばれた新規大型アウトソーシング契約(4000万ユーロ相当以上)のうち、欧州企業が獲得した額は全体の49%を占め、米国の44%を上回った。アジア太平洋は7%となっている。

 昨年世界で結ばれた大型アウトソーシング契約は、過去最高の総額580億ユーロに達した。このうち欧州企業が獲得した金額は280億ユーロで2002年に比べて倍以上に増大。これは欧州でアウトソーシング市場が大きく成長していることが原因だとTPIは指摘、「アウトソーシングを通じて得られる効率性と柔軟性向上を活用することなく、グローバルな規模で効率的な競争を続けることはできないと、欧州企業が理解するようになっている」と解説している。

 契約内容の内訳は、67%がITアウトソーシング、33%がビジネスプロセスアウトソーシングとなっている。企業別のシェアでは、アウトソーシング提供の大手であるIBM、CSC、EDS、Accenture、ACS、HPの6社を合わせたシェアは、2003年には71%だったのが、2004年には44%に縮小。シェアを伸ばしたのはACSだけで、HPは横ばい、残る4社は大幅に低下した。

 特に欧州では大手6社のシェア低迷が顕著で、代わってCapgemini、Siemens、Xchanging、T-systemsといった欧州の地元企業が台頭しているという。

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