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企業はFirefox採用前に再考を――Gartnerが警鐘

» 2005年02月11日 10時07分 公開
[IDG Japan]
IDG

 企業はブームに乗ってオープンソースブラウザのFirefoxに飛びつく前に、もう一度よく考えた方がいいと、Gartnerが指摘している。

 Firefoxは業界の支持とユーザーの熱狂に支えられて過去数カ月で順調にシェアを拡大しているが、見かけほど圧倒的な存在になっているわけではない。

 ブラウザの切り替えは組織よりも個人ユーザーのレベルで起きており、FirefoxがInternet Explorer(IE)より魅力的なものになっている要因は、Firefoxの人気上昇につれて薄れてしまう可能性が高いと、Gartnerのアナリスト、レイ・バルデス氏、デビッド・ミッチェル・スミス氏、ホワイト・アンドリューズ氏。「Firefoxの利用増大は、本質的に維持できない要因によって支えられている」と警鐘を鳴らしている。

 このほど公表した調査でGartnerは、Microsoftが単純にIEのアップデートで市場シェアを回復するかもしれないと指摘。問題は、同社が次期Windowsの「Longhorn」登場よりも前に、IEを大幅にアップグレードするかどうかだ。

 Firefoxのシェアが伸びればこれを標的とした不正コードももっと増えるとGartnerは予想。セキュリティ専門家もこの見方では一致しており、Mozillaベースのブラウザを標的としたスパイウェアなどの悪質コードは、これまでのところ大半がうまく機能していないものの、今後ますます増えると見る。例えば昨年、MozillaとFirefoxに不正アプリを自動インストールするXPI拡張を一部サイトが使い始めたため、これに対応して、ページをロードする際にXPIをインストールしないようにするパッチがリリースされた。

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