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国内プリンタ市場は4年連続減 キヤノンが8年ぶりインクジェット首位に

» 2005年03月02日 19時37分 公開
[ITmedia]

 ガートナー ジャパンは3月2日、2004年の国内プリンタ市場出荷調査結果を発表した。ベンダー出荷台数が前年比13.2%減の563万8000台、金額が同8.4%減の2888億300万円で、2001年から4年連続のマイナス成長となった。

 台数、金額ともに減少した主な理由は、インクジェット複合機の増加の影響を受け、プリンタ総出荷台数の約75%を占めるインクジェットプリンタが減少しているためという。したがって、インクジェット複合機を合わせてプリンタ市場を見ると、出荷台数が前年比1.1%減の781万6000台、金額が同1.5%減の3552億800万円となる。

 カラーページプリンタ市場は、低価格化の影響もあり、出荷台数が前年比で23.8%増加し、年間出荷台数が初めて20万台を超えた。一方、モノクロページプリンタの出荷台数は、同5.3%減となった。

 インクジェット複合機の出荷台数は、前年比54.6%増の217万8000台で、インクジェット製品全体の33.7%。特に、年末商戦向けにインクジェット複合機の新製品が数多く投入されたため、10〜12月のインクジェット複合機販売台数は、同時期のインクジェット製品全体の約40%を占める結果となった。インクジェット複合機の増加傾向は今後も続くと予想されている。

 インクジェット市場シェアでは、上位のキヤノンとセイコーエプソンの順位が入れ替わり、キヤノンが44%で8年ぶりに首位を獲得。41%のエプソンをかわした。以下日本ヒューレット・パッカード(6%)、レックスマーク(3%)、ブラザー(3%)。

 市場全体のシェアは、キヤノン(41%)、エプソン(37%)、日本HP(5%)、リコー(3%)、レックスマーク(3%)。

 2005年のインクジェット市場は、新たな機能や特徴のある製品が登場しない場合、早期買い換え需要の喚起にはつながらないため、インクジェット全体ではほぼ2004年と同程度の市場になる見込みだ。

 また、ビジネスプリンタ市場では、複合化の進むデジタル複写機の影響を受けると予想され、特に、カラー複合機は製品数が増加し、実売価格が急速に低下しているため、カラーページプリンタに与える影響が徐々に大きくなるだろうと、同社は分析している。

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