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ネットマイル、250万会員活かしリサーチ事業へ

» 2005年03月08日 20時29分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ネットマイルは3月8日、ネットリサーチサービス「NetMileリサーチ」を提供開始した。同社ポイントプログラムの会員250万人をモニターに活用。申し込みから48時間以内に結果を納品するスピードも売りだ。また、3月15日から、同社サイト上にECサイト「ネットマイルストア」をオープンする。

 ネットマイルのポイントプログラムでは、ユーザーが加盟ECサイトで買い物をすれば、商品や現金と交換できるポイントが付与される。ポイントは同社がECサイトに販売し、商品や現金との交換も同社が行う。ポイント販売額との差額が同社の利益になる仕組みだ。同社によると、会員250万人以上、630サイトが加盟している。

 新規サービスのNetMileリサーチは、凸版印刷のリサーチ部門と業務提携して共同展開。250万人の会員をモニターとして活用するため、大規模な調査や属性を細かく指定した調査も短時間で行えるのが売り。3000〜4000人を対象とした調査なら1日程度でデータ収集できるとしている。

 アンケート専業の他社と異なり、ネットマイルユーザーはアンケート慣れしていないため、結果に偏りが比較的出ないとしている。モニターへの謝礼はポイントで支払う。

 ネット調査システムは新開発した。顧客企業が自由に質問項目を記入し、アンケート画面を作成できる。画像の挿入も可能だ。システムのASP販売も行う。

 料金は10問100サンプルで4万円からと、同業他社に比べ低くした。凸版と定期的にユーザー調査を行い公表するなどして知名度向上を図り、初年度で売り上げ3億円を目指す。

 開始キャンペーンとして4月まで、先着100社を対象に200問300サンプルまでの調査を無料で請け負う。

隠れたポイントを探すECサイト「ネットマイルストア」

 ネットマイルストアは、加盟ECサイトの“支店”を同社サイト上に出店するサービス。同社サイトの集客力を生かして販売を伸ばすねらいだ。

 第1弾として、ネットプライスが運営する生活用品ストア「ネットマイルギャザリング」、リッスンジャパンの音楽コンテンツストア「ネットマイルミュージック」、ビーケーワン(bk1)の書籍ストア「ネットマイルブックス」、はるやま商事のスーツストア「ネットマイルスーツ」をオープンする。

 集客力を高めるため、会員がポイントをもらえるチャンスを増やした。各ページを閲覧するだけで5ポイントもらえる上、クリックするだけで5ポイントもらえるバナー「宝箱」を各ページ上に3つ隠す、といった仕掛けも。商品を購入すれば、購入額の3〜5%がポイント還元される。

 同社の畑野仁一取締役は「Yahoo!や楽天に支店を出すと、退店時にユーザー情報を持ち出せない」と巨大ECモールのデメリットを指摘。ネットマイルストアなら、各サイトがユーザー情報を管理できるとした。

 同社の水野千秋社長は「新サービスで、企業ニーズと個人ウォンツを効率よく結びつけたい」とし、リサーチ事業で年間売り上げ3億円、ストア事業で同24億円の取扱高を目指すとした。

ネットマイルユーザーは20〜49歳が9割と「大人のネットサービス」(水野社長)

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