米国の電子メールユーザーが受け取るスパムは以前よりわずかに増えたが、彼らは前ほどスパムを気にしなくなっている――非営利団体Pew Internet & American Life Projectの調査で明らかになった。
同団体が1月13日から2月9日にかけておこなった調査によると、28%のユーザーが1年前と比べて受け取るスパムが増えたと答えた。スパムが減ったと答えたのは22%だった。半数以上(52%)のユーザーがスパムは大きな問題だと回答した。
しかし、「スパムのせいで電子メールをあまり信頼しなくなった」と回答したユーザーは53%と、1年前の調査時の62%よりは減少した。また「スパムのせいで電子メールの利用が減った」ユーザーは29%から22%に、「スパムのせいでオンラインが不愉快な、あるいはいら立つものになった」と答えたユーザーは77%から67%に減った。
Pew Internet Projectの上級リサーチフェロー、デボラ・ファロー氏は、「昨年1月に米連邦議会がスパム規制法(CAN-SPAM)で迷惑メールの流れを押しとどめようとして以来、スパムは多少増えたが、スパムに関する悩みは多少減っている。おそらく人々は大気汚染や渋滞と同様に、スパムに慣れたか、あきらめたのだろう」と発表文で述べている。
またこの調査では、ポルノスパムの減少が示された。ポルノスパムを受け取ったユーザーは63%で、1年前から8%少なくなった。ポルノスパムが減ったと答えたユーザーは29%で、反対に増えたと回答したのは16%だった。
さらに今回の調査では初めて「フィッシング」も測定された。35%のユーザーがフィッシングメールを受け取ったことがあると回答し、そうしたメールに応えて情報を渡してしまったユーザーは2%だった。
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