ITmedia NEWS >

Google、「DNSの問題」で数時間ダウン

» 2005年05月09日 10時18分 公開
[Ryan Naraine,eWEEK]
eWEEK

 5月7日遅く、公表されていない「DNS関連の問題」により、Googleの幾つかのサービスがオフラインになった。これを受けて、同社が最近続いているDNSキャッシュポイズニング攻撃の被害に遭ったとの憶測が広がっている。

 サービス停止は数時間続き、Google.comのホームページ、Gmail、Google News、Froogle、Google Images、Google Groups、Google Localに影響した。またGoogleのAdSenseサービスで配信される広告にも障害が生じた。

 Googleのコーポレートコミュニケーション担当ディレクター、デビッド・クレーン氏はこの障害を認めたが、悪意あるハッキングによるものではないと主張した。

 「本日、Googleの世界的な資産が短い間利用できなくなった。われわれは問題を修正し、各国でGoogleへのアクセスが復旧された」とクレーン氏はZiff Davis Internet Newsにリリースされた発表文で述べている。

 検索関連のディスカッションフォーラムやBlogでは、Webサーファーが、Googleとは関係のない別の検索エンジンSoGoSearch.comにリダイレクトされたと報告している。

 しかしクレーン氏は、悪意ある攻撃ではないかとの示唆を一蹴した。「ハッキングによるものでないことは明らかだ。原因はDNS関連の問題だ。SoGoSearchにリダイレクトされたという報告を調査しているが、それは本日発生した問題とは関係がないと信じている」

 この問題が発生したのは、新しいGoogle Web AcceleratorアプリケーションがWebサイトのログインに問題を起こし、Webアプリケーションを破るとの報告がユーザーから寄せられてからわずか1日後のことだった。

 4日にテスト版として立ち上げられたWeb Acceleratorは、ローカルおよびサーバベースのキャッシングを組み合わせてWebページを前もってロードし、ユーザーのブラウザにWebページをより高速に表示する。

 7日夕方までにこのテスト版は提供が停止され、新たにこのアプリケーションに興味を持ったユーザーには、次のようなメッセージが表示される。「Google Web Acceleratorに関心を持っていただいてありがとうございます。現在ユーザー数が上限に達しています。対応可能なユーザー数を増やすべく積極的に対処しているところです」

 先月にはセキュリティ研究者らが、Webサーファーを不正なサイトにリダイレクトするDNSキャッシュポイズニング攻撃の証拠を発見した。キャッシュポイズニングは、不正確なあるいは偽のDNSレコードがDNSサーバのキャッシュテーブルに挿入され、独自のDNSサーバアドレスで有効なレコードが上書きされた場合に発生する。

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.